戸田城聖全集質問会編 31 寮生活と御本尊受持

 

 〔質問〕 寮室に十人ぐらいと同居している青年を折伏して、御本尊様を受けました。翌日に、御本尊送りをしようとしたら、本人は仲間の手前、信心できないといったので、そこの社長にかけあって了解をえました。ひとまず御本尊送りをしたのですが、二、三日前、本人がどうしてもできないと返しにきたのですが、どうすればよいでしょうか。

 

 いまの事件は、もつれてしまっているから、そのまま御本尊様を受けとって、時を待たねばなりません。社長がそういったからといって、その甘言にのって折伏したのはへたです。社長はまだ信仰など考えていないし、お世辞だから、うっかりのったのがこちらの落ち度です。もう一つ落ち度があります。それは内得信仰させて、本人の信心が、しっかりときまってから、御本尊様を受けるようにすればよかったのです。それをあわてて、御本尊様を持たせたのがよくありません。

 若い者、それもひとり者を信仰させるには、さきにしっかりと信心を固めてしまって、本人が、どうしても信心するという気が起こってから、御本尊様を受けさせるようにしたほうがよいのです。今後そのようにやりなさい。いまの事件は、かならずもつれますから、そのままお寺へ納めてしまいなさい。それでもりっぱな下種になっているのです。