録りためた「タモリ倶楽部」をまとめて流す夜。

4本目くらいから、だんだん覚醒しながらにして夢を見ているような気持ちになってくる。

そしてそのまま眠りに入り、タモリ倶楽部の夢を見るのだ。


いつもそう。

本日記。


「デンデラ」佐藤友哉


70を過ぎて初めて、生きてきた社会から捨てられて初めて、

言葉を持ち、

思考し、

選択し、

決断する。


そんな暮らしが「お山」の向こうには存在した。


デンデラの生活はひどく過酷で、感情むきだしの老婆ひしめいているが、

一方で村とは違って彼らには主張が許され、誰もが等しく扱われている。


まー…

だからといって良かったとも悪かったとも思えないけど。

死ぬ前にそんなふうに頭を使って、自分のために動く場所があるということ、

その事実の、老婆にとっての意味を想像した、小説でした。



ひとつ前に読んだのが「ファントム・ピークス」だったので、

この小説でも相当恐ろしい描写がされているものの、

熊との戦いにはちょっと疑問を感じたり。

この、「昔」という時代に、捨てられるのが70というのは遅くないか?と思ったり。


いろいろあるけどそこはお伽話なので。


この作者の小説は、どうもついつい読んでしまうなー。

頭で「面白い」と感じるより先に、目や手の方が先へ先へと進んでしまうような。



「マネーロンダリング」を読んで


犯罪で生み出された莫大なお金が「暴力団の資金源」になっているのはよくわかる。

相撲の八百長だって「暴力団の資金源」になっているからあんなに問題なんでしょう。


でも、一体暴力団はそれだけ莫大なお金を何に使っているんだろう?

謎…。

犯罪で設けたお金は、そのままでは使えない「汚れたお金」だから

「洗浄(ロンダリング)」する必要があるわけだけど、

結局それも額が大きすぎるとなんだかんだ問題が起きて、

結果足かせになってしまう可能性だって高い。


そりゃマネーロンダリングがうまくいけば、それをもとに新たな事業をしたり、

金の力で権力を操ったり(ありがちな想像)できるんだろうけど、

自分のコントロールを超えても尚、他人から吸い上げ続け、

稼ぎ続ける意味はどこにあるんだろうと思ったのです。


お金の魔力ってやつなのかなー。


これを読んでて「怖い」と思える感覚は幸せなのかもね。


マネーロンダリング―国境を越えた闇金融ヤクザ資金 (新潮文庫)/平尾 武史
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ちょうど一週間前、頭痛に襲われた。

肩こりだと思って無視をした。


翌日、寒気とのどの痛みと体の痛みが加わった。

風邪のひき始めだと思って葛根湯を飲んだ。


翌々日には症状もおさまりはじめ、のどの痛みだけが残った。

熱は出なかった。


で、完治。

風邪だと思うよねー。


しかしインフルエンザだったようです。

年末に受けた予防接種がきいた模様。

「ワクチンを受けている場合、症状も軽く、熱も出ないことがある」そうです。

これは私からばっちりうつってしまった実家の母が受けたという説明。


………ごめんなさい、母よ…。


ばんばん同じお箸でごはんをあげていた赤子が無傷でよかった…。

(咳をしてるのが気になるけど…ほかはどうもないみたい)

昨日の「アインシュタインの眼」は、赤ちゃんの運動神経の発達に迫ったもの。


はいはいが、赤ちゃんにとってどれほど理に適った移動法なのか。

(手足が短く、全身をダイナミックに動かせる赤ちゃんにははいはいが一番やりやすい)

よちよち歩きの赤ちゃんが千鳥足なのは何故か。

(頭が大きいので、足を外向きに大きく開くことで、体に回転をかける力で少しずつ前進できるから)


などなど。

リアルタイムで赤子の動きを追いかけている身には興味深いものばかり。


その中で、ひっかかったナレーションが。

「赤ちゃんは、転んでも転んでも立ち上がり、歩こうとします」

「それは、歩くことが嬉しくてたまらないからです」


無言。

家にいる現在1歳4か月の赤子は、最初に歩いてから1ヵ月以上がたちますが、特に歩こうとはしません。


歩けないのではなく(立たせて、歩かせると、ニヤっと笑いながら歩いてみせる)、

明らかに「歩かない」。どう見ても自分の意思です。


多分、はいはいの時期が長く、超ハイスピードで移動するスキルを身に付けた彼女にとっては、

テレテレとしか歩けない移動方なんてかったるくてやってられないのかもしれません。


多分ね。

でもね。

キミも赤子だろう。

無邪気に「できないけど嬉しいなー」というところを示してみてもいいのではあるまいか。


たまに、赤子とは思えない老成したドライさを見せる彼女。

(気分が乗らない時に呼びかけると、面倒そうに横眼でこちらを睨み、鼻からため息を吐くとかね)

そんなところも可愛いんだけどね。


ちょっと突っ込みたくなった夜でした。