年末年始、結局読む時間が無くて。
読めたのはこの短編のみ。
今年もゆっくりゆっくりですが、よろしくお願いします。
「泥の河」宮本 輝 作。
螢川は読めず。
昭和30年、戦後の大阪。舟で暮らす貧しい母子と少年の交流。
実は20年ぶりくらいの再読。宮本輝さん、大好きな作家さんです。
人の弱さ、強さ、逞しさ、醜さ、美しさ。生々しく描ききる。若い頃はそれが思わず目をそらしたくなるくらい苦しく感じられたのですが、年を取って深い感動に変わりました。
喜一のその後とか、考えると胸が痛くなるのですが、この時代の残酷さとかそれでも生きることの尊さとか。本当に人間を描いてると感じます。
自分のほうに受けとめる時間が無い時はなかなか読めないかもしれませんが。
それでも色々な方にぜひ読んで欲しいと思う作品です。
螢川のほうが読めなかったのが残念。
こちらもぜひまた読んでみたいです。