暑いです。
一日だけ実家のある青森県に用事で帰りましたが、まあ、茹だるような熱気で頭がグツグツ身体とともにボイルされそうになり 改めてウィンナーやゆで卵の気持ちをよく理解できた、そんな一日と今日この頃でした。
さて、
「天気の子」
鑑賞してきました。
前作、「君の名は。」から約3年空いてからの満を持してからの公開。
前作よりのファンも、デビューからのファンも納得した出来になったのか?多くの方が興味を向ける中で俺の興味は別にありました。
前作をどう新海誠監督が観ていたのか?
それが興味ありました。
どういうことかと言うと、
前作は世間により評価され、興収も日本では4位、国内の制作された映画では第2位という異例のヒットを飛ばした怪作になれた「君の名は。」でしたが、それはつまりこの先にどんな作品を作ったとしても「君の名は。」がくっついてくるし、評価も「前作ではこうだったけど、今作は…」が付き纏うことにもなりかねないということに繋がるわけです。相当なプレッシャーもかかるだろうし、何よりそれらを跳ね除けて自分の新しい作家性を生み出せるのか?という自分が監督をする上での問題も解決させることも今後に活かすためにも重要だと思います。
そういった意味でも俺は今作はある程度期待して
見にいきました。
あらすじ
都立神津島高校の1年生・森嶋帆高(もりしま ほだか)は家出して東京本土にやってくるが、ネットカフェ暮らしも数日で残金が尽きてしまい、上京するフェリーで出会ったライターの須賀圭介を頼る。圭介は姪の夏美と2人だけの零細編集プロダクションを営んでおり、雑誌『ムー』などで記事を書いていた。帆高は住み込み・食事付きの条件に惹かれ、そこで働くようになる。
2021年(令和3年)夏の関東地方では、長期間にわたって雨の日が続いていたが、その状況でも晴天を呼ぶ「100%の晴れ女」がいるという都市伝説が流れていた。帆高はある事件から天野陽菜(あまの ひな)という少女と出会うが、彼女こそがその晴れ女で、祈るだけで短時間・局地的にだが確実に晴れ間を呼び寄せる能力を持っていた。
陽菜は小学生の弟・凪(なぎ)と二人だけで暮らしており、彼女が金に困っている様子をみた帆高は、晴れ女の能力で商売をすることを提案し、依頼用ウェブサイトを作る。「晴れ女」は次第に評判を呼び、順調に仕事を増やしていくが、神宮外苑花火大会を晴れにする依頼でテレビ放映されてしまい、依頼殺到により「晴れ女」は休業することになる。 (ウィキペディアより参照)
ネタバレは含みません。
いきなり前作と比べてしまうことになりますが、本作は描写や映像の持つ美しさが前作と比較しかなり進歩しました。雨が止まぬ東京の上空から捉えたカットの若干の靄の掛かった暗みのある俯瞰景色、
雨が打ち付ける地面の照り返しなど、
その全てが前作の目の醒める様な美麗な映像とはまた違った雰囲気を感じ取ることができました。
今回の主人公は「森島穂高」という16歳の少年です。彼は孤島に住んでおり地元の息苦しさから逃げ出した家出少年になります。彼は東京に希望を持って行き着くんですが、彼が想像していたよりもそこは幻想とは程遠い場所でした。次から次へと彼に待ち受けた理不尽な扱いは彼に嫌というほどに現実を知ります。
ヒロインは「天野陽菜」です。マクドナルドでアルバイトをしていて弟と2人暮らしです。そして彼女は「天気」に選ばれた女の子でもあります。
基本はこの2人です。
あと4人大事なキャラクターがいますが、まずはこの2人がこの世界をどう変えていくのか?というのが重要であり、この映画が「セカイ系」である足り得るものであります。
本作は主人公が精神的に周囲との関わりをしていくなかで成長し、自分がどうあるべきか?どうしたいか?を手に入れて最終的には1人の女の子を救う物語になっています。
彼は須賀さんや、夏美さんと出逢うことで自分が望んでいた「家族」の在り方を手に入れ、陽菜さんや弟の凪くんと出逢い「新しい自分だけの家族」を手に入れます。
家族、を描いた作品として俺が思い出したのは「万引き家族」や「そして父になる」でしたが、あれはコンセプトと全体的のテーマが違いますからアレですが。
本作が伝えたいことって「社会」との繋がり方なのか?それとも「社会的に拒絶されようとも自分らがしたいこと、すべきことを選択してやるべきなんだ」ということなのか?というのが鑑賞中にずっと頭にありました。なぜ、穂高くんはピストルを手に入れ反社会的な行動に出たのか?それが後半になるにつれ必要無い描写なんじゃないか?って思いました。彼女が天気を変える力を手にして天候を操ることで多くの人に必要とされる喜びを感じるとしたら、最初から好意的にされるよりも次第にそれが彼女にとっても穂高くんにとっても悪影響を及ぼしていくような流れであれば、予告とかで言っていた「世界の形を決定的に変えてしまった」となるでしょう。プロセスというか、辻褄合わせに関しては表面上は非常に綺麗に纏めてあったんですがその実、「ん?なんでそこで?」とか「これはご都合主義とか言われても仕方なさげだな」といった描写もやはりありました。前作に比べたらそれは少なくはなりましたが、やはり気になりました。しかし、「天気」を題材として家族のあり方を模索するってストーリーラインだとしたらシンプルに作れた新海誠は確実に自分の作家性を新しい方向に作り変えることに成功できた、そう思います。音楽もタイミングよく場面に合わせ流れておりましたから前作からのファンも納得できる作りにはなれたんではないでしょうか。
以上です。


