えのきたけ 榎茸 Enokitake
基礎データ DATA
分類:キシメジ科エノキタケ属
原産地:不明
シーズン:10月~3月頃
国内の年間収穫量:約14万951トン(2010年)
おもな産地:長野県(約61%)、新潟県(約16%)、福岡県(約5%)
えのきたけは本来、エノキ(榎)やコナラ(小楢)などの広葉樹の根元に生えるきのこで、野生のものは褐色でカサが大きく、柄も短めです。店頭で見かけるえのきたけは、ひょろりと細長く乳白色をしていますが、これは菌床栽培されたもの。最近は、野生種を掛け合わせた茶色いえのきたけも売られています。
サッと加熱するとシャキシャキとした歯ごたえが楽しめ、じっくり煮るとトロリとした食感になり、鍋物や炒め物、和え物などいろいろな料理に活躍します。
エノキタケの歴史
えのきたけはアジアからヨーロッパ、アフリカなど広い地域に分布しています。日本にも自生していて古くから食用とされていました。しかし江戸時代までは栽培の技術がなく、天然のものが食されていたようです。
明治時代になると原木による栽培が行われるようになり、昭和初期には現在のようなえのきたけが誕生。おがくずを使った菌床栽培を暗室で行うことで、白くて長いえのきたけができました。一般に普及したのは1960年代になってからです。
エノキタケの保存方法
パックされた状態のものはそのまま冷蔵庫の野菜室へ。全部使わない時は、使う分だけ根元から裂いて、残りはラップで包んで冷蔵保存します。ただし日持ちしないので2~3日で使い切りましょう。
えのきたけは冷凍も可能です。根元を切り落とし、小分けして冷凍しておけば必要な分だけ取り出せて便利。調理するときはそのまま使えます。
エノキタケの食べ方
炒め物、鍋物、煮物、和え物、お浸し、揚げ物、パスタ、汁物、なめたけなど
えのきたけは水洗いする必要はありません。おがくずなどが気になるようならサッと流す程度でよいでしょう。根元を2~3cmほどカットして、手で裂いて使用します。
えのきたけは火の通りが早く、加熱するとぬめりが出てきます。しょうゆや砂糖などで煮付けた「なめたけ」は、このぬめりを活かした加工品です。
エノキタケの栄養と効能
おもな栄養成分(可食部100g中)
ゆで:カリウム(270mg)、食物繊維総量(4.5g)、ナイアシン(3.7mg)、ビタミンB1(0.19mg)
注目成分
ギャバ、エルゴステロール、βグルカン
おもな効能
高血圧予防、心筋梗塞予防、脳梗塞予防、動脈硬化予防、便秘改善、冷え症、、風邪予防、ストレス緩和、疲労回復