しっぽ大好きProject ~ 小さなコトを 大きな愛をもって ~ -4ページ目

しっぽ大好きProject ~ 小さなコトを 大きな愛をもって ~

リアルファー不買運動と、しっぽのある家族を愛しているペットオーナーさんに贈る「しっぽ大好きProject」のブログです。
大きなコトは できないとあきらめず、小さなコトを 大きな愛をもって みな様と一緒に 取り組みたいと私たちは考えます。


リアルファーのコトをお話すると、


「 あなたは、肉を食べるじゃない。 結局キレイゴトじゃない。 」

・・・と 言われるコトがあります。



「 命をいただきます 」 と心を込めて 大切に食させていただくのと、

生きたまま命をいたぶるように捨てるのとは 大きく違いがあるように思います。


そうは言っても、

フードインクで 動物が食べ物として生産されてるのも知っています。


今日は 理屈ではなく、

いつの時代も 大切にしなくちゃいけない気持ちを 読んでいただきたくて

西日本新聞社 『 いのちをいただく 』 より 転記しました。






心を込めて 「 いただきます 」 「 ごちそうさま 」 を



その絵本の帯に、

一人の名も無い主婦のメッセージが書かれていた。

「 朗読を聴いて、うちのムスメが食事を残さなくなりました 」


絵本に食肉加工センターの「坂本さん」という人が登場する。

実在の人物である。


坂本さんは、食肉加工センターに勤めています。


牛を殺して、お肉にする仕事です。


坂本さんは

この仕事がずっといやでした。


牛を殺す人がいなければ、

牛の肉はだれも食べられません。


だから、

大切な仕事だということは 分かっています。


でも、

殺される牛と目が合うたびに、仕事がいやになるのです。


「 いつかやめよう、いつかやめよう 」

と思いながら 仕事をしていました。


坂本さんの子どもは、小学3年生です。

しのぶ君という男の子です。


ある日、小学校から

授業参観のお知らせがありました。


これまでは、

しのぶ君のお母さんが 行っていたのですが、

その日は用事があって どうしても行けませんでした。


そこで、

坂本さんが授業参観に行くことになりました。


いよいよ、参観日がやってきました。


「しのぶは、ちゃんと手を挙げて発表できるやろうか?」


坂本さんは、

期待と少しの心配を抱きながら 小学校の門をくぐりました。


授業参観は、

社会科の 「 いろんな仕事 」 という授業でした。


先生が子どもたち一人一人に

「 お父さん、お母さんの仕事を知っていますか? 」

「 どんな仕事ですか? 」

と尋ねていました。


しのぶ君の番になりました。


坂本さんはしのぶ君に、

自分の仕事について あまり話したことがありませんでした。


何と答えるのだろうと 不安に思っていると、

しのぶ君は、小さい声で言いました。


「 肉屋です。 普通の肉屋です。 」


坂本さんは

「 そうかぁ 」 とつぶやきました。


坂本さんが家で新聞を読んでいると、

しのぶ君が帰ってきました。


「 お父さんが仕事ばせんと、みんなが肉ば食べれんとやね 」


何で急にそんなことを 言い出すのだろうと

坂本さんが不思議に思って 聞き返すと、

しのぶ君は学校の帰り際に、

担任の先生に呼び止められて こう言われたというのです。


「 坂本、何でお父さんの仕事ば 普通の肉屋て言うたとや? 」


「 ばってん、カッコわるかもん。

 一回、見たことがあるばってん、

 血のいっぱいついてから カッコわるかもん… 」


「 坂本、

 おまえのお父さんが仕事ばせんと、

 先生も、坂本も、校長先生も、会社の社長さんも肉ば食べれんとぞ。

 すごか仕事ぞ 」


しのぶ君は そこまで一気にしゃべり、

最後に、

「 お父さんの仕事はすごかとやね! 」

と言いました。


その言葉を聞いて、

坂本さんはもう少し仕事を 続けようかなと思いました。


ある日、

一日の仕事を終えた坂本さんが 事務所で休んでいると、

一台のトラックが 食肉加工センターの門をくぐってきました。


荷台には、明日 殺される予定の牛が積まれていました。


坂本さんが

「 明日の牛ばいねぇ… 」

と思って見ていると、

助手席から十歳くらいの女の子が飛び降りてきました。


そして、

そのままトラックの荷台に上がっていきました。


坂本さんは

「 危なかねぇ… 」

と思って見ていましたが、

しばらくたっても 降りてこないので、

心配になって トラックに近づいてみました。


すると、

女の子が牛に話しかけている声が聞こえてきました。


「 みいちゃん、ごめんねぇ。

 みいちゃん、ごめんねぇ… 」


「 みいちゃんが肉にならんと

 お正月が来んて、じいちゃんの言わすけん、

 みいちゃんば売らんと みんなが暮らせんけん。

 ごめんねぇ。

 みいちゃん、ごめんねぇ…」


そう言いながら、

一生懸命に牛のお腹をさすっていました。


坂本さんは

「 見なきゃよかった 」 と思いました。


トラックの運転席から

女の子のおじいちゃんが降りてきて、坂本さんに頭を下げました。


「 坂本さん、

 みいちゃんは この子と一緒に育ちました。

 だけん。

 ずっとうちに置いとくつもりでした。

 ばってん、

 みいちゃんば売らんと、

 この子にお年玉も、クリスマスプレゼントも買ってやれんとです。


 明日は、どうぞ よろしくお願いします 」


坂本さんは、

「 この仕事はやめよう。 もうできん 」

と思いました。


そして 思いついたのが、明日の仕事を休むことでした。


坂本さんは、家に帰り

みいちゃんと女の子のことを しのぶ君に話しました。


「 お父さんは、

 みいちゃんを殺すことは できんけん、

 明日は仕事を休もうと思っとる… 」


そう言うと、

しのぶ君は 「 ふ~ん… 」 と言って

しばらく黙った後、テレビに目を移しました。


その夜、

いつものように坂本さんは、

しのぶ君と一緒に お風呂に入りました。


しのぶ君は坂本さんの背中を流しながら言いました。

「 お父さん、

 やっぱりお父さんがしてやった方がよかよ。

 心の無か人がしたら、牛が苦しむけん。

 お父さんがしてやんなっせ 」


坂本さんは

黙って聞いていましたが、

それでも決心は 変わりませんでした。


朝、坂本さんは、

しのぶ君が小学校に出かけるのを待っていました。


「 行ってくるけん! 」


元気な声と扉を開ける音がしました。


その直後、

玄関がまた開いて

「 お父さん、今日は行かなんよ!

 わかった? 」

としのぶ君が叫んでいます。


坂本さんは思わず、

「 おう、わかった 」 と 答えてしまいました。


その声を聞くとしのぶ君は

「 行ってきまーす! 」

と 走って学校に向かいました。


「 あ~あ、子どもと約束したけん、行かなねぇ 」 とお母さん。


坂本さんは、渋い顔をしながら 仕事へと出かけました。


会社に着いても気が重くて しかたがありませんでした。


少し早く着いたので みいちゃんをそっと見に行きました。


牛舎に入ると、みいちゃんは、

他の牛がするように角を下げて、

坂本さんを威嚇するような ポーズをとりました。


坂本さんは迷いましたが、

そっと手を出すと、

最初は威嚇していたみいちゃんも、

しだいに坂本さんの手を くんくんと嗅ぐようになりました。


坂本さんが、


「 みいちゃん、ごめんよう。

 みいちゃんが肉にならんと、みんなが困るけん。

 ごめんよう… 」


と言うと、

みいちゃんは、

坂本さんに 首をこすり付けてきました。


それから、坂本さんは 女の子がしていたように

お腹をさすりながら、


「 みいちゃん、じっとしとけよ。

 動いたら急所をはずすけん、

 そしたら余計苦しかけん、

 じっとしとけよ。じっとしとけよ 」


と言い聞かせました。


牛を殺し解体する、その時が来ました。


坂本さんが、


「 じっとしとけよ、

 みいちゃんじっとしとけよ 」


と言うと、

みいちゃんは ちょっとも動きませんでした。


その時、

みいちゃんの大きな目から 涙がこぼれ落ちてきました。


坂本さんは、牛が泣くのを初めて見ました。


そして、

坂本さんが ピストルのような道具を頭に当てると、

みいちゃんは崩れるように倒れ、少しも動くことはありませんでした。


普通は、

牛が何かを察して頭を振るので、

急所から少しずれることがよくあり 倒れた後に大暴れするそうです。


次の日、

おじいちゃんが 食肉加工センターにやって来て、

坂本さんに しみじみとこう言いました。


「 坂本さんありがとうございました。

 昨日、あの肉は少しもらって帰って、

 みんなで食べました。


 孫は泣いて食べませんでしたが、


 『 みいちゃんのおかげで

   みんなが暮らせるとぞ。

   食べてやれ。

   みいちゃんにありがとうと言うて食べてやらな、

   みいちゃんがかわいそうかろ?

   食べてやんなっせ。 』


 って言うたら、孫は泣きながら、


 『 みいちゃんいただきます。

   おいしかぁ、おいしかぁ。 』


 て言うて食べました。

 ありがとうございました 」


坂本さんは、

もう少しこの仕事を 続けようと思いました。






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