これまで3回に渡り、
10年前に体験した中越地震について書き記してきました。
今日は長岡では、平原綾香さんの復興記念のコンサートが開催されますし、
小千谷には、AKB48が来たそうです。
当事の状態を残すものとして、モニュメント的なものはありますが、
もうその痕跡はほとんどない、と言ってもいいかもしれません。
それだけ見事に中越地区は復興しました。
また、2011年3月11日の東日本大震災からみれば、中越地震は規模的に小さく、
青森、岩手、宮城、福島、茨城、千葉の被災者の方々の心痛とは比べ物にはならないですが、
僕なりに人生観が変わった体験であったので、
それを記して、このシリーズを終わりにしたいと思います。
人と人とのつながりが大事とか、支え合いが大事とか、きれいなことを述べる気持ちはほとんどなく、
僕が思ったことは、ごく当たり前のことなのですが、「自然や大地にはかなわない」ということでした。
人間は自然や大地の一部であり、
自然や大地が進む方向にしか、また人間も生きられない、ということでした。
自然や大地が壊れれば、人間も壊れる、
それは、いつ壊れ終わるか、誰にもわからない、と。
であれは、今その時を大切に生きたいと思うようになりました。
自分の生きたい方向に生きていこうと思いました。
もちろん、周囲に大きな迷惑をかけてまで、ということではなく、
必要以上に自分を抑える必要はない、という意味です。
いろいろな生き方、あり方、考え方があってよく、それを否定することは、自然や大地という観点からみれば、
とってもとってもちっぽけなことなのだ、と思うようになりました。
僕は、これからも、今その時を大切に生きていきたいと思いますし、
今その時を大切に生きておられる方々を、応援していきたいと思っています。
余談ですが、
うちの息子は、3歳の時に被災し、
今尋ねても、当事の記憶はないと言います。
でも、身体は記憶していたようで、
小学校5年生くらいまで、暗いところに一人でいることをとても嫌がりました。必ず、大人の手を引っ張っていきました。
恐らく、中越地震により体験した暗闇の恐怖を、身体が記憶しているのだと思います。
そんな息子に対して、将来が大丈夫かと、心配もかなりしましたが、
そんな息子も今では、自分の部屋で、電気を消して眠られるようになりました。
息子の自然に任せることを、僕ら夫婦は選択しました。
今は、その選択で良かったのだと思います。
長くなりました・・・
つくづく僕は、要点を絞る、まとめるということが、下手なんだと思いましたが、
書きたいように書いてみました。
ここまで読んでくださった方々、ありがとうございました。
復興した長岡駅前にて。
では!