地方分権・地方経済
近年道州制の導入について議論されている。
道州制とはいわゆる広域自治体のことであり、関東地方や東北地方などをひとかたまりとして、国が持っている権限を地方に委譲し基礎自治体との連携をしやすくしようとしている。
その第一段階として大規模な市町村合併が行われた。このことによって小規模な地方自治体の数は3300から1700にまで減少した。このことにより各市町村は財政力を高め、行政サービスが向上した。
今までは機関委任事務など国の事務の代行としての業務が多かったが、このことにより地方独自の政策をすすめることが難しかった。よって自治体自らが問題発見・解決する能力を失ってしまった。
そんな中で議論されてきたのが道州制なのである。
市町村合併によって財政力を高め、道州制を導入することで国家行政の受け皿とすることが大きな目的である。また、地方交付税を削減し、国の財政を改善しようする意図もあるだろう。
しかし、このような道州制の導入は現実的には難しいと思われる。
その理由として、中央官庁などによる抵抗が激しいことが挙げられる。また、道州制を導入したとしても国の出先機関となりかねない恐れもある。
さらに、現在存在している広域自治体の都道府県とどう連携させていくかという問題も非常に難しいところであろう。何よりも道州制を導入することによってさらに地方格差が広がるのではないかという疑問もある。
道州制などの全国に関わる問題についてはしっかりと議論をした上で進める必要があり、安易に進めることはあってはならない。まずは地方への財源委譲を確実に進めることで自主性を高めていき、地域の実情に合わせた行政を可能にすべきである。その後で道州制、都道府県、市町村の権限を明確にした上で推進していくというのが正しい進め方ではなかろうか。