ここで便宜上、妻の口をお尻と呼び、妻のお尻を口と呼ぶ。

 

ほらほら、きれいに拭いてないからお尻のまわりは食べ物で汚れているではないか。

そこで私がティッシュを差し出してお尻のまわりを拭いてあげようとすると、彼女はぺろっと舌を出してお尻を舐めてしまった。

そしてお尻を開けて笑った。

笑った瞬間に力が入ったのか、彼女の口はぷうと言った。

 

高村光太郎が智恵子さんを眺める風景も、こんなお正月のような気分だったのだろうか。

ふと思う。