SINYA-Fの日常

SINYA-Fの日常

DAM☆とも会員です。カラオケの話題を中心に書いていきたいと思います。

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本日はJR亀戸駅前の回転寿司を7皿食ったあと、至近のカラオケルームに直行。これが俺としてはいちばん健全な休日の過ごし方なのだ。金もそんなにかからないしな。性感とか行っちゃうと万近く(以下自粛)

 

入店前の時点で、DAMとも録音のストックは12曲(あ、入店ってカラオケな。性感じゃなく。しつこいか)。8~9日に2曲の割合で公開すると12月はじめまではもつ。それもあって焦りはなかったんだけど(そんなことで焦るほうが中毒)、リクエストを3つほどいただいているのと、あと、俺のお気に入りのユーザーさんが公開していた歌を歌いたかったので。

 

リクエストはある程度期待していただいているってことだから有り難いんだけど、実際キツいことはある。俺は基本「冒険」はせず、公開に際してはいつも自分にとって歌いやすい曲ばかり慎重にチョイスしているのだから。それでも5月に「青葉城恋唄」をリクエストしていただいたとき、要請されたのだからとことさら気合を入れて……という経験をしたことで、ちょっとだけ歌唱技術がアップしたような気がしなくもなかった。だから今回も今後も、リクエストをいただいた場合は、自分の成長のためにも真摯に取り組ませてもらう所存だけど正直言って全然自信ねえな。だいたい、どんなリクエストもカモーンOKみたいなプロ級の人が、DAMともには相当数いるのにね。

 

もっとも、とくに自分から歌いたいと思う曲が少ないときは、ちょうどいい目標設定ができる。現在いただいているリクエストは、

 

中島みゆき「浅い眠り」

大瀧詠一「恋するカレン」

福山雅治「桜坂」

 

「恋するカレン」はタイトルしか知らなかったんだよな。さっそくDAMともで聴いてみたら歌いにくくはなさそうだけど。いかにも大瀧メロディ。目の前で惚れてる女がべつの男とイチャイチャウッフンしてて俺は振られたーと嘆いてる歌ね。どうせ片思いだったんだからさっさと別の人を探せばいいのに。それはともかく、まずは正確に覚えないといけないのでこれは後回し。リクエストくれた人は、数か月前からずっと頻繁に俺の歌を聴きに来てくれてる人だから、心情的にはいちばん優先したいんだけど。歌はともかくダンスが素敵でエレガントな女性の方なの。以前「俺も生まれ変わったらエレガントな女になりたいなぁ」って言ったら、友達に「来世はゾウさんでいいの?」と真剣な顔を向けられたことがある。

 

「桜坂」は……名曲だと思いますよ、ええ。桑田佳祐が「福山にこんないい曲が作れるわけない」って逆説的に絶賛したんだよね。福山は顔もいいし芝居もしちゃうし下ネタ言っても「かっこいいのに気さく」とか言われちゃうし、しかもこんな狙ったような「優しくて切ない珠玉のバラード」を作りやがるんだから男の敵でしかない。いや、それよりも……これをカラオケで歌うのは「ベタ」でしょ? 歌ってる人がこれ読んでたらごめん。でもそう思う。いや、グダグダ言ってるけどさ、俺、この歌は難しくて歌えないんだよ。だいたいは歌えるけど、細かいところは外す。「君じゃなきゃダメなのに」の「ダ」の入りがズレたり。どうしよう。これをリクエストしてくれた人は、このあいだまで「再生・ナイスなし」を10回ぐらいやってくれて荒らしかと思ったんだけど、最近になってけっこうな数のナイスを付けてくれるようになった。まあ、習慣にしてないとナイス付けないで聴いたら即閉じって人も多いんだろうね、べつに他意なく。ちなみにこの人、俺よりいくらか年長のおじさんで、歌はうまい。動画の姿にはややアウトローっぽい男の体臭まで感じられる。素敵。だからこっちは最初からナイス付けたのに。

 

「浅い眠り」は……いちばん歌えるかなあ。でも全体のメロディがわりと易しいのに、みゆきさんファンの俺が今までこれをレパートリーに入れてなかったのは、やっぱり「細かい音の高低を外す」からなのよ。だから2回ぐらい歌って匙を投げた記憶がある。リクエストならあんまり雑に仕上げたくないしなぁ……これをリクエストしてくれたのは、今から10日ほど前、俺が歌ったなかで「初恋」やらシブいところに2つ3つナイスをくれた人で、それまでは名前を見たことがなかった。俺の歌を2つ3つ聴いただけで「これは素晴らしい! ぜひ!」とか思ったんだろうか。それにしちゃ、それ以来まったく見てない気がするんだけど。

 

とりあえず亀戸ビックエコーで「浅い眠り」と「桜坂」を録音してみた。ダメだった。「浅い眠り」は練習すればなんとかなりそうだが、正直、曲自体が単調であんまり……単調なのは俺の歌い方かぁ。抑揚の点数、リアル友達にはいつもネタにされるし。声の調子も今日は今ひとつなのか、みゆきさんっぽく響く低音を志向してみたら、粗暴犯罪者みたいなガラの悪い音源ができた。「聞かせてよ」のところが音程バーに合わないし。「桜坂」は……苦手だ。「香る桜坂」「薄紅色」のところの1音目が最低音なんだけど、俺の声域内のはずなのに(ちなみに♭2)音程バーからズレまくる。そこを無理やり合わせようとしてガッタガタ。次回仕切り直し。「嫁に来ないか」歌ったときも、出してるつもりの最低音が出てないことがあったな。もともと狭い声域(mid1とmid2をギリギリ網羅する程度)がますます……やだなあ、「ビブラートでごまかしてる」とか言われたら。ともかく、今日は非常に情けない。

 

ただ、それ以外に歌いたい曲も1つあって、それはそこそこうまくいった。音程バー外さなかっただけのことだけど。99Harmonyの「ありがとう」。80年代前半のスポ根アニメ「キャプテン」のエンディングテーマだってね。野球部の話。道理で歌詞が汗臭いと。これを知ったのは、DAMともユーザーで俺が勝手に尊敬している「げんとりちゅう」さんが歌っていたから(アニメ好きの人らしい)。最初は「戦士の休息」を聴かせてもらい、いかにも男っぽくパワーのある、それでいて音程をまったく外さない歌唱に惚れこんだ。しかも「戦士の休息」って男臭い曲だからね、すごくぴったり。それを何度か視聴させてもらったあと、新しく公開した「ありがとう」もなんて切なくて汗臭い名曲だろうと思い、俺も歌うことにした。ちなみに「戦士の休息」のほうも先週すでに……どちらも師匠(勝手に呼んでる)の足もとにも及ばない出来だが、音程正確率が高かったのでそのうち公開するつもり。聴き比べて嘲笑してください。

 

あとは先週録音したDEENの「永遠をあずけてくれ」が自宅で聴き直してみたら超わざとらしい歌い方でとても気持ち悪かったので録り直した。あれは丁寧に音程をたどらないと曲のバランスが崩れるから、力みが出やすいのだ。あくまで俺が歌う場合の話だけど。少しはマシになったかと思ったのに、前回93点だったのが今日は90点。それでも公開するのはこっちにするつもり。そんなに意味ないにせよ、点数は高いほうがいいんだけどね……

 

しかし今日のカラオケルームは暑かったな。すでに暖房設定にしてやがんの。フロントに頼めば冷房入れてくれたかもしれないけど、面倒だから「送風」に切り替えて耐えた。汗かきながら「ありがとう」の♪汗と泥にみんなまみれて目と目合えば……とか歌ってた。ふと気付いたけど、俺は文章中に「汗臭い」という言葉を使い過ぎている傾向があるような気がする。まあいいか。

 

3時間パックだったけど早めに店を出て……そうだ、ECHOESの「ZOO」歌えばよかったなと思った。俺の愛した中山美穂が離婚した旦那の辻仁成が率いていたバンドの有名曲だ(←修飾節が多過ぎる悪文)。徹夜明けの赤目のウサギや誰とでもうまくやれるコウモリやライオンやゾウに頭下げてばかりいるハイエナとかが出てくるあれね。2000年頃に辻が脚本を書いたドラマ「愛をください」で主演した菅野美穂が劇中で歌手だかアイドルだかの設定でこの曲を役名義でカバーしてた。その演技力を歌唱力に分散しろよ! と言いたくなるような出来だったと記憶しているが、そんなことはどうでもいい。歌詞の後半に、

 

♪しゃべり過ぎた翌朝 落ち込むことのほうが多い

 

……というのがあって。俺、昨夜のメールでぷよ田さんにしゃべり過ぎたんだよなあ。幼少の頃のこととかいろいろ。あんなことまで打ち明けて恥ずかしいとかそういう気持ちは皆無だが、いらんことまで書き過ぎて辟易されたんじゃないかと……そんな心境でも寿司は美味かったしカラオケまで楽しめたんだから俺も大概に図太いが、ぷよ田さんはお友達でいてくれるだろうか。

 

と思っていたら、返信メールくれた。怒ってなさそうだった。よかった。

 

さて、今夜も自分が歌った音源を聴き返してうっとりしてから寝よう。

そして……待望のリアル。5月の連休中、ぷよ田さんがわざわざ俺の地元である都内まで出てきてくれたのだ。それまでのメール交信で「一緒に歌いたいけど、ぷよ田さんも俺も録音が好きだからヒトカラのほうがいいのでは?」「いや、だけどやっぱりカラオケ行きましょうよ」というやりとりを経てのこと。俺、ぷよ田さんが短期間だけ出していた動画を見たことがあった。実年齢のとおりに見える普通のおじさんだと思っていたけど、待ち合わせ場所のJR亀戸駅でお会いしたら、やっぱり普通の温厚そうなおじさんだった。ただ、事前の印象より身体は大きかった。背が高かった。もっとも俺が163㎝だから余計にそう感じたのであって、ぷよ田さんも特別長身というわけではないのだろうけど。あと、俺みたいにデブでは決してないけれど、横幅がガッチリ広かった。体力ありそうだな……と思った。とりあえず、週1で夜中~早朝の7時間カラオケを習慣にしているそうだから、声のスタミナがズバ抜けていることは間違いない。


 

(文章の途中ですが、只今、下ネタ注意報が発令されました)


 

挨拶を交わし、駅のすぐそばにあるカラオケルームへ。ぷよ田さん、ちょっと緊張しているみたいだった。後のメールで言っていたけど、ネット上で知り合った相手と実際会うなんてはじめてのことで、相当ドキドキしていたそうだ。それでもカラオケという舞台装置はありがたい。ぷよ田さんも俺も歌うことが大好きなんだから、会話は最低限でも楽しめる。ぷよ田さんの歌はDAM☆ともの録音で普段聴くよりも、ずっと上手だった。声が力強かった。俺もその日は絶好調で、おたがいの健闘を讃えながら和やかに過ごしていった。
 

そうしているうちに、ぷよ田さんもリラックスしてきているように見えた。俺は、もっと打ち解けるためには下ネタがいいだろうと(なぜ)、北島三郎の「まつり」を歌詞のとおりにふんどしいっちょで歌いたいとかほざき始めた。

「大学の柔道部で、そういうことよくやりましたけどね。1年生は余興要員」

「そうなんだ(笑)」

「カラオケボックスじゃなく道場や部室ですけどね。裸で歌いました。素っ裸も」

「はあ……体育会系(笑)」

「ふんどしって言えば、冬季合宿のときに1年生はふんどしいっちょでランニングさせられたり……あとOBが来たときに、ふんどしいっちょで自己紹介。それでね、最後に『よろしくお願いします!』って言いながらバッとはずしてみせる(笑)」

「うわあ(笑)」

「それで俺、当時の影響でふんどし常用なんですよ」

「へえ、ほんと? 今も締めてるの?」

 体育会系運動部では、シゴキの一環として先輩が後輩を殴る蹴るばかりじゃなく、必然性のない状況で強制的に裸にさせて羞恥心を味あわせる、といった類のものがある。羞恥心を取り除いて度胸をつける訓練などと大義名分が付されたりもするが、要するに先輩が楽しむためのいじめのバリエーションである。主に飲み会の席上で裸踊りをさせたり、1年生同士サオとサオを元気にさせてチャンバラをやらせたり、全裸で屋外にタバコを買いにやらせたり、衆目のなかで種汁の飛距離を競わせたり……先輩が怖いからというより「バカをやる雰囲気」に逆らえずに、1年生みんな顔で笑って心で泣きながらさまざまなストリップショーに励んだものだ。俺なんか心底楽しいかもと思えるようになるまで入部から1か月かかった(えっ)。 

 

話が逸れたが、余興で全裸という話から「体育会系」という語彙が出てくるとは、ぷよ田さんも博識である(←少し違う)。
 そうやって猥談で盛り上がることもあったが(盛り上がったのは俺だけな。しかも猥談って言ってもエロじゃなく汗臭いし)歌はたっぷり楽しんだ。ぷよ田さんは声の持続力がものすごい。最後にぷよ田さんの提案で、2人で「夏色」を歌って録音することにした。生コラボだ。後のメールで、ぷよ田さんは「録音したものは声量に差があったので公開するのをやめました。でも保存しておいて宝物にします」と書いてくれた。歌ってるときはそんなに感じなかったのだが、俺のほうのマイクが感度よすぎたらしい。純粋な声量なら、俺はあるけどぷよ田さんもあるし。
 

 

約3時間、カラオケ込みの汗臭い猥談を楽しみ(←主従が違う)せっかくだから茶でもと、2人で駅前アトレ内にある喫茶店へ。俺はそういうお店では、コーヒーだけとか絶対嫌でケーキとジュースのセットを注文する超甘党だが、ぷよ田さんもケーキを頼んでいたのがちょっと驚いた。というよりうれしかった。甘党の男って普通にいるもんだと再認識できて。
 向き合って着席し、カラオケ楽しかったねと双方上機嫌。しばし歌や音楽の話が続いたあと、ふとあらたまった感じで、ぷよ田さんがニコニコしながら訊いてきた。
「ふんどし、いつも締めてるの?」

「はい、だいたい毎日」
 そこに食いついてくれたか。うれしかったけどその場で見せるわけには。
「僕ね、昨年はじめて、ふんどし締めたんだよ」と、ぷよ田さん。
「それは……祭りとか、水行とか」
 そういうことだった。ぷよ田さん、昨年の初夏に思いたって、奥多摩かどこかの神社で開催されたいわゆる「修行体験」に参加したそうだ。白装束で山歩きをして、ふんどしいっちょになって滝行をしたという。
「ほら、見て」と、ぷよ田さんは自分のスマホに保存してあった画像を見せてくれた。滝のなかで落下する水に打たれながら手を合わせている、ふんどしいっちょで裸のぷよ田さん。小さな画像じゃ今ひとつはっきりしないが、身体はそんなに醜くぷよぷよでもぷくぷくでもなさそうだった。アスリート体型でも全然なかったが。
「どう? なんとも言えないでしょ」
 何か言おうと思えば言えたが、男の裸に関してあまり綿密な感想を述べ過ぎると引かれるので相槌だけ打っておいた。
「ふんどし締めてみたくて参加した」と言っていたが、それは副次的な動機だろう。ストレス解消とか気分転換とか、そのあたりだと思う。ハイキングの趣もあるしな。本気でふんどしに執着していたなら、それはそれで面白いけど俺じゃあるまいし。
 

 

 そこからまた、俺の柔道部時代のシゴキ話など……汗臭い下ネタが展開される。
「俺、銭湯好きなんですけどね。脱衣所でふんどし、からかわれるのが楽しい」
「そりゃ目立つよね」
「銭湯と言えば……先輩に連れて行かれて……いろいろやらされたな」
「どんなこと?」←すごく興味津々の表情に見えたのは俺の気のせいだと思う。

「まあ、普段は命令で裸にされるけど、最初から裸なわけだから少しは気がラクで。その代わり部外の人がいるから恥ずかしさはトントンで……それで、浴槽のへりに仁王立ちして、当然素っ裸ですね、両手を腰に当てて、こう。その姿勢で胸張って、俺の〇〇〇は日本一!って大声で言わされました」
 ぷよ田さん、大笑い。
「まわりのお客さん、昼間だから常連のおっさんばかりなんで、寛大でノリがいい。小ささが日本一か!とか野次ってくれて。俺、モノに自信ないんですよ」
「あ、僕と同じ。僕もない」
「でも、ぷよ田さんはお子さんいらっしゃるし」
「そう……ちゃんと使えたことになる」
 ぷよ田さんには中学生の息子さんがひとりおられる。いただくメールのなかでもたまに触れられているが、愛情に満ちたお父さんなんだなとよくわかる。親子って普通そういうものだろうか。俺は今後も親にはならないだろうし、息子の立場から実の父親を見ても、親子愛が「当たり前」には思えないのだ。


 

 さらにしばらく音楽の話と汗臭い猥談を繰り広げ、2時間ほどで「じゃあ、そろそろ」と席を立つことになった。帰り際、ぷよ田さんはリアルの記念ということで、俺の好きな歌手のCDをくれた。駅の改札口で握手を交わし、再会を約束して別れた。楽しかった。本当に楽しかった。ぷよ田さんは、俺がその声だけから固定観念を抱いた、そのとおりの人だった。

 ぷよ田さんは亀戸駅から自宅まで1時間半はかかるだろうが、申し訳ないことに俺はバスに乗れば30分。空が暗くなる前に帰宅し、汗をかいたので裸になって……ふんどしいっちょで飼いネコたちにエサをやっていたら、ぷよ田さんから「今日はありがとう」とメールが届いた。返信しようとして、ふと思いつくことがあった。そういやセクシー画像を見せていただいたじゃないか。

 俺は、自分の携帯を撮影モードにして適当な場所に置き、セルフタイマー機能をセットして、ふんとしいっちょで家事をやっている姿を画像に撮った。返信メールにそれを添付して(私のほうもお見せしないと悪い気がしてとか言い訳を付けて)送った。その後で絶交されないかと少し懸念したが、ぷよ田さんとは8月にもまたお会いできたし、長文メールの交信も続けているし、今日もまたおたがいのDAM☆ともページを訪問してナイスを付け合った。

 DAM☆ともに登録して、この出会いがいちばんよかったことだと思っている。 

                                    (了)






 

DAM☆ともを始め、いろんな人のところを手当たり次第に訪問して視聴してまわり、ほどなく非常に気になる人を見つけた。千葉県在住の50代男性(プロフィールによる)。音程バーを外さない歌唱。発声にパワーがあるタイプではないから、うまさに圧倒されるということはなかったのだが、その声質に惹かれてほぼ毎日聴かせていただくようになった。そして幸いなことに、その人も俺のところをけっこう頻繁に訪れてくれた。
 

具体的に言うと……人柄のよさが出ている温かくて優しい声。音符を丁寧になぞる律儀な歌い方と相俟って、この人は善良なんだろうなぁという固定観念を持った。なんて言うか、人を罵ったり、相手を傷付けるような感情的な怒り方をしたりしない、そもそも怒るところが想像できない、朴訥でトゲがなくて、誰からも嫌われない柔和な笑顔を思わせる声だ。繊細な美声というのとは違って、芯のある男臭さも感じるから、何か運動部経験でもあるのだろうか。年代的に野球か。40年ほど前の大学体育会なんて上下関係の地獄だから(15年下の俺らのときでさえけっこうなもんだったし。まあ、なんたって学校によるんだけど)この人は同期生が先輩に目をつけられて宴会で裸踊りを命じられたら、人が好いもんだから「僕が替わりにやります!」と立ち上がってさっさとパンツまで脱いだんだろうな。会ったことのない人の声だけでここまでプロファイリングする俺は、ひょっとするともしかしたら万が一、少し変態である可能性がなくもないかもしれない。
 

ともあれ、俺はその50代の男性に惹かれた。俺、年上のおっさん好きだし(えっ)。DAM☆とものハンドルネームは、ぷよ田ぷく夫さん。←事前にハンドルは出しても構わないと了承をいただいたんだけど、ここまで読んで後悔してるだろう。大丈夫、ほとんど読んでる人いないから(DAMともの自己紹介欄で告知しようかなー)。

 

年代はやや違っても、ぷよ田さんの公開曲は、俺にとってツボにはまる曲が多かった。俺自身、世間的な年齢相応より少しばかり古めの楽曲を好む傾向があるのだが、それよりも、ぷよ田さんの選曲は時代幅が広いのだ。中島みゆき、拓郎、浜崎あゆみ、kiroro……また、70年代あたりの歌をぷよ田さんのページではじめて聴いて、こんないい曲あったんだ!と新たな発見をすることもあった。ダウンタウンヴギウギバンドの「身も心も」はそうやって知ったが、曲調の切なさにぷよ田さんの声がぴったりで感動し、俺もさっそく練習を始めた。かなり苦労したが、俺の苦手な「段階的に等間隔で音が下がっていく」ところがどうやってもモノにできず、ぷよ田さんに早く聴いてもらいたくて不完全なまま公開してしまった。

 

この人とお話ができたらなぁ……と切望したものの、そこはmixiとかじゃないしな。昔はあったらしいけど、俺が入会してからのDAM☆ともにメール機能はない。実際、それがあったら脅迫や罵倒の応酬で血みどろのサイトになりそうだし……それが原因で機能削除したのかどうかは知らないけど。リクエストや歌コメで会話するテクニックもあるというが、それだとあまり長続きするとは思えない。あくまで「伝言」にしかならないだろう。きちんと友達になるための手段にはなり得まい。
 

だが……そこで天啓。ぷよ田さんの自己紹介欄である。「音楽関係のプログやってます」と書いてあるではないか。そこからブログ主にメールを送れたりはしないだろうか? 結論から言うと、それでうまくいったのだ。

グーグル検索ですぐに見つかったぷよ田さんのブログは、ご自分の好きな邦楽(たまに洋楽)を季節別・テーマ別に選曲してオリジナルのCDを作っているんですよ(もちろん商品にはしない、あくまで個人的に)という内容のもので、大量の楽曲ひとつひとつについて、緻密だったり笑えたりする愛情あるコメントが付してある。俺も小・中学校時代はオリコンマニア、邦楽の生き字引と呼ばれたほど音楽はよく聴き、レコードを買い漁っていたから、そのブログ自体とても興味深いものだった。しかし何より、ブログ主と連絡を取る手段ができたことがうれしい。

 

ぷよ田さん宛てにはじめて、書き上げたメールを送信したのが今年の2月のこと。プログを拝読する限り、ぷよ田さんの文章は分別があって丁寧。気取り過ぎてもおらず、下ネタも拒絶反応を示すタイプではなさそう。文章量からして筆マメらしい。だから俺からメールを送ったあと、返信に期待はしていた。社交辞令の2行メールで済まされることはないだろうな……と。返事はすぐに送ってくださった。気分が高揚して長文メールを送ってしまったので、もしかしたら遠回しに迷惑だってこと告げられたりするかな……という思いは杞憂に終わった。ぷよ田さんからの送信もけっこうな長文で、俺が連絡したことを喜んでくれてていた。ブログをやっていてよかったと。そしてうれしいことに、俺の歌唱を褒めてくれた。声から勝手に人柄を想像していたが、文章からも大人の良識と優しさが窺える人だった。ブログの内容のように、邦楽に関する話題もたくさん書いてくれていた。

 

それからさらに、半月のあいだにメール1往復。だが……ぷよ田さんからの2通目のメールに、俺は返信しなかった。あまりにも丁寧なメールをくださるものだから、負担をかけてしまっていると考えたのだ。もっと根本的に……年齢差を別にしても、ぷよ田さんは俺なんかと比べて、社会的にも人間的にも格の違う人だと思ったから。もし本人に言ったらすごい勢いで否定するだろうが、文章を見る限り、なんとなく窺い知れる部分はあるものだ。確かに俺も劣等感だけで生きてきた節があるから、考え過ぎということは自分でもわかっていたけれど。

 

メールのやり取りを俺から途絶えさせてからも、俺はぷよ田さんの歌を聴きに行くことは当然続けた。ぷよ田さんも相変わらず来てくれた。こういう形で繋がっていれば、いつかまた縁が動くかも……と考えていた。そんな状態で約ひと月。存外に早く、縁が再起動したというか。ぷよ田さんがDAM☆ともページに、ゆずの「夏色」のハモパートを載せたのだ。誰か主旋律を歌ってください、と。

 

ぷよ田さんもそんなに高い声ではないから、キーは原曲から♭6。俺がいつも「夏色」を歌うときもこの高さなのだ。乗らない手はなかった。翌日、時間ができたからカラオケに行き、さっそく録音した。正直、コラボは興味なかったし、今もない。俺は協調性のない人間だからね。でも相手がぷよ田さんなら話は別。コラボすれば即友達ってことは絶対ないけれど、メールを途切れさせた俺がこのコラボに乗れば、それだけでいくつか伝えられることがあるような気がした。返信せずごめんなさい、でも決してぷよ田さんに対してマイナスの感情を持ったわけではないのですよ……

 

コラボだと採点が出ないから不安だったけど、聴いてみてべつにおかしいってこともなく、数日後に即公開。ぷよ田さんは歌コメのところに俺への礼を書いてくれた。俺にとってコラボ初体験である「夏色」は、みなさんなぜかすごい勢いで聴いてくださって、ほかの公開曲の倍のスピードてナイス数が伸びていった。


 

その後、俺はコラボが楽しかったというお礼を含め、ぷよ田さんにメールを送った。ぷよ田さんは「涙が出るほどうれしかった」と返信してくれ、やりとりが再開した。


 

                                                        (続く)