「どうぞ」


「宜しくお願いします!」


「では自己紹介から」


「はい、遊び人、前職は戦士(SE)をしていました。私は・・・」


「うむ。パソコンの知識はあるのかね?」


「はぁ、まぁ戦士やってたんでそれなりに。」


「うむ。なぜ戦士(SE)を辞めてここに?」


「どうしてもやりたい仕事を職にしたかったからです!」


「うむ。」


「あきらめたらそこで試合終了だからです。」


「うむ?」


「断固たる決意が必要だからです!!」


「うむむ??聞かれたことを答えればいいからね。」


「は、はい!すいません!」


「わかりました。ご苦労様でした。」


「ありがとうございました!」


連絡は来週中にくるとのこと。

家に帰り、他の企業にエントリーする遊び人。


今日受けた企業、この後信じられない結果が来る。

遊び人は前回の面接を思い出した。


気が滅入っていた。


「やっぱりこの年齢で未経験で賢者(AD)になろうなんて無理なのかな。」


遊び人は諦めかけていた。


「遊び人、あきらめたらそこで試合終了だよ。」


「あ、安西先生!!」


「しかしね、遊び人、時間がくれば自動的に試合終了にもなるんだよ。」


「あ、安西先生!?なんて残酷な事を!!」


「フォッ、フォッ、フォッ、フォッ。」


「ウワーーーーー!!」


遊び人は物凄い勢いで安西先生をタプタプした!


「断固たる決意が必要なんだ!!」


遊び人は赤木になっていた。


そして次の面接がきた。

そして面接。


「本日は弊社までご苦労様です。ではなぜ弊社を選んだのですか。」


「はい、ずっと賢者(AD)になるので夢で・・」


「じゃあなぜ戦士(SE)を?」


「それは・・・」


「なぜ五年間も戦士を(SE)を?」


「それは・・・」


「ずっと賢者(AD)になりたかったのならはじめからやれば良かったじゃないんですか?」


「・・・」


面接官はスタープラチナを召喚した!!


「五年間も無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ーー!!」


「ギャピーーーー!!」


「お疲れ様でした。」


「待って下さい!私はいろいろ考えて戦士(SE)になったんです!まず・・・」


「・・・なるほど。わかりました。今日はお疲れ様でした。」


帰り道を歩く遊び人。


後ろ姿は小さく、小さくなっていた。


未来が見えない・・・。


遊び人は将来が見えなくなっていた。

返事がきたのがわずか5社。


そう、つまりこの時点で15社は落ちたということ。


未経験にはとても辛いこのご時世。


5社の内、2社は履歴書と職務経歴書を送ってくれとのこと。


そして送って一週間後。


返事がない。ただの嫌がらせのようだ。


結局面接まで取り付けたのは3社だけ。


「武道家になっておけば良かったな・・・」


もう心が折れそうな遊び人。


駄目かもしれない・・・。

「俺は行ける!大丈夫!」


ちょっと自分に酔いしれている遊び人。


今の現状に満足しているようだ。


「今の俺はちょっとかっこいい!絶対そう!」


・・・うーん。


「牧師に告白するんだ!!」


結局それ!?


「頑張るぞー!!」


しかしここで約20社の求人を見つけ、一生懸命エントリーを書いた。


「もう迷わない。」


ちょっとナル(ナルシスト)入っている遊び人。


しかし誰も見ていない。


この時点で少し遊び人の性格が抜けかかっている・・・ように見えた。

テロテロリーン(電話の音)


「はい、遊び人です。」


「遊び人さん、今日が回答期限ですがいかがでしょうか。」


「申し訳ありませんが・・・」


「そうですか・・・バーカ!(ガチャ)」


「バーカ!?えっ!?えっ!?バーカ!?」


こうして一からスタートすることになった遊び人。


「もうやるしかない!」


遊び人は求人情報を片っ端から探し、エントリーしている。


ペケペケペッポッぺーン。


遊び人はレベルが上がった。


覚悟が50ポイント上がった。


知力が1ポイント上がった。


体力が5ポイント上がった。


自分を窮地に追い込む事への快感を覚えた。

「もしもし」


「あの、牧師ですけど。」


「えっ!?あ、どーも!」


「すいません、連絡取れなくて!明日ですよね、回答期限!?」


「そ、そうなんです。でももう決めました。」


「じゃあお受けするってことですね。」


「いえ、断ります。」


えー!馬鹿じゃない・・・っと、なぜですか?」


「やはり妥協したくないというのが本音です。」


「でもあなたの年齢的にも前職が戦士(SE)だということもあると勿体無いと思いますが・・・」


「そうなんですけど・・・もう決めたんで・・・」


「そうですか(馬鹿だな、こいつ。一生遊び人決定)。」


「でも・・・俺、牧師さんの為に頑張ります!


「はぁ・・・。無理だと思いますけど・・・。」


「え!?無理!?えっ!?えっ!?」


「だ、大丈夫です!遊び人さんなら大丈夫です!」


「だよね~!」


(無理じゃ!ボケー)では、またご連絡しますね。」


「はーい!」


もう後戻りはできない。


遊び人はちょっと自分に酔いしれている。

「・・・もう牧師も頼れない。」


そう考えた遊び人はもう一度自分で考えた。


「せっかく五年いた会社を辞めたんだ。」


「ここで妥協なんてしちゃ駄目なんだ。」


「そう、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ・・・」


「逃げちゃ駄目だ!!!!」


遊び人は覚醒した!!暴走ではなく覚醒した!!


「断ろう!」


そう決意した。


そしていつもは鳴らない電話が突然鳴った。

遊び人はテンパっている!


企業からの回答期限は明日。


牧師から連絡が来ない。


もう20時を回っていた。


「ど、どうしよう!!」


遊び人はパニクっている!


「んふー!んふー!」


遊び人は変な吐息をもらしている!!


「はぁー!あはー!」



「うひょうー!」


遊び人はあまりのプレッシャーの余り、雄叫びをあげた!


遊び人は『雄叫び』を覚えた!


レベルが下がった。


ストレスに耐えきれなくなった。


運の良さが1ポイント下がった。


頭の良さが1ポイント下がった。


素早さが1ポイント下がった。


体力が10ポイント下がった。


剣の装備ができなくなった。


役立たずに一歩近づいた。

そして面接から三日後、電話がきた。


「はい、遊び人です。」


「ぜひうちで働いて頂きたく、お電話しました。」


「はぁ。・・・はぁ。ハァ!?」


「で、どうですか?」


「はい!喜んで!・・・・」


遊び人は戸惑った。


(本当にいいのか。)


(武道家(営業)に近いって言ってたよな。)


(これでまた自分と意図しない職についても・・・)


「ちょっと待って頂けますか。」


「わかりました。では三日後までに回答下さい。」


「わかりました。」


一体、どうしたら。


でもここで返事すればこの家も出られる!


待て、落ち着け。


・・・こんな時は牧師(民間就職紹介会社女性相談員)に相談だ!!


メールをする遊び人。


「付き合っている人はいますかっと。」


内容がちがーーーーう!


「あ、いっけね。」


そうそう、違うだろ。


「いきなりはマズイよな。えっと兄弟はいるんですかっと。」


直すところがちがーーーーう!


「よし、送信っと」


とりあえず牧師の回答を待つことにした。


遊び人はウキウキしている。


遊び人は返事が早く来ないか待ちわびている。


遊び人は踊っている。


・・・駄目かもしれない