今年は、我が家の柿が2年に一度の豊作を迎えるはずだった。ところが――
その期待をあざ笑うかのように現れたのが、外来種のタイワンリスである。
実が色づく前から木に登り、青いまま齧っていく。熟すのを待つ気などないらしい。まるで収穫を楽しみにしている人間の気持ちを見透かしたような手際で、気がつけばほとんどの実がやられていた。なんとも残念である。
この辺りは鎌倉にも近いので、ここに棲みつくリスたちは鎌倉からやって来たものだろう。もともとは飼われていたものが野生化し、いまでは鎌倉山のクヌギやブナをかじり、木の皮を剥き、新芽を食べ、好き放題にしているらしい。繁殖力も強く、被害は年々拡大している。
鎌倉市では罠の貸し出しなどで駆除を進めていると聞くが、それでも「迷惑な外来動物」と勝手に処分することはできない。法律の壁がある以上、柿を守りたければ、所有者が自ら工夫するしかない。
対策としては、2センチ以下の網を木にかぶせるか、木酢液などの忌避剤をまくのが一般的だ。我が家では、毎年柿の収穫を楽しみにしている女房殿が主導して、リスやカラスとの攻防にあたっている。
私はといえば、彼らの目をかいくぐって、奇跡的に残った数個の柿を、ありがたくいただくことにしている。自然と向き合う暮らしには、あきらめと感謝がつきものである。