薄っぺらな布、それは私の心みたい。


重いものが乗っていたり、何かを包んでいたりすると一生懸命。


でも、いざ物がなくなってしまえば軽くふわりと風に舞う。


抱えていたものが大きいほどに喪失感は強く残る。


もしも喪失感が私を形成している糸を抜いてしまったらどうなるだろう。


答えは簡単。


ほどけていく。


風に舞えば風が引っ張るかもしれない。


抱えたものの喪失感を理性で繋ぎ止めないと、私は簡単にほどけて壊れていくだろう。


その理性が既に壊れているものとも知らずに・・・。


そうして後に残るのは空っぽの心・・・バラバラになってしまった、どこかへ飛ばされた糸たち。


私の心は何処へ行ったの?


わかるけれど、わからないふり。


だって例え糸を見つけても・・・再び布に戻るには過酷な道が待っているのだから。