望花ちゃんと樹希ちゃんの父方の祖母の告白はあまりにも衝撃的過ぎた。

四月朔日紫(ワタヌキユカリ)という人物は実の子供である望花ちゃんと樹希ちゃんを殺害しようとしたばかりか、実の両親でさえ殺害しようとしていて…いや実際に実行したらしいが、寸前の所で望花ちゃんが父方の祖母に助けを求めて、命は助かったが生きている事実を紫さんに知られるとまずいので、とある場所で静養中との事。

望花ちゃんと樹希ちゃんは身の安全を確保する為にシェアハウスうつせみに父親の望さんと住む事になった。


「許せない…。」

明莉はコーヒーカップを強く握りしめながら呟いた。

「俺も同じ気持ちだよ」

友哉も天井を見上げて声を押し殺すように呟く。

紫は愛する息子優斗の死にも関わっている。その事実に明莉は怒りと憎しみ、そして悲しみで気が狂いそうだった。

「あの女が私の目の前に現れたら、私…この手で!」

「あぁ…でも、優斗はそんな事望んでいない!」

「そ…そうだね」

優斗は本当に優しい子で困っている人を放っておけない子でした。


続く。