5年後。
カフェこでまりの屋上にわたし佳帆と楓はいた。今日はにいに事竹澤佳紀さんの結婚パーティーが開かれている。
親しい人達だけで少人数のパーティー。にいにの隣で笑っている女性は見るからに優しい感じ、ぽっちゃりしていて、本当に楽しそうに笑う。
「良かったな」
楓がシャンパンを手に屋上の手すりに寄りかかりにいにの姿を嬉しそうに見てる。
「うん、にいには幸せになって欲しいからね」
菜々美さんを失ってからのにいには脱け殻のようで、もう、2度と誰も好きにならないんじゃないか?って思った。
私も人の事言えないかな。
友也を失ってからの私はどんな風に皆には映っていたんだろう?