その当時はまだ、
彼はバグワン・シュリ・ラジニーシと呼ばれていた。
後のOshoだ。
彼は私の人生を根本から変えてしまった。
誤解を恐れず言うなら、
彼と出会うまでの私は、
まったく生きてなどいなかった。
ラジニーシと出会ってから初めて私の人生は始まった。
人生の大きな気づき、最初の悟りだった。
ちょうど20歳の時だった。
「人は苦しむために生きる」、それまでの私の価値観はそういったものだった。
それが、ラジニーシと出会って180 度変わった。
「歓びを生きる」つまりそれが生きるということだ。
私は実にショックを受けた。
彼は私にそういったものを与えてくれた。
それまでの私はまるで生きてなどいなかった。
ラジニーシが私の人生を始めてくれたのだ。
私はそういった価値観を得た歓びを、
私の人生が始まった興奮を世界中の皆に知らせたい、そういう衝動に駆られた。
彼はたとえば、"surrender"(明け渡し)ということを教えてくれた。
言ってみればそれは「ポジティブな諦め」だった。
ふつう言うあきらめとは真逆の降参だった。
すべてを諦める。
それが明け渡しだ。
明け渡せばすべてはこの手の中に降って来る。
得るためにすべてを捨てる。
言ってみればそれが明け渡しであり悟りだ。
それが私の理解だ。
明け渡せば私の人生が始まる。