酷いでたらめもあったもんだ(STAP細胞ドリンクとかいう出鱈目の話) |

酷いでたらめもあったもんだ(STAP細胞ドリンクとかいう出鱈目の話)

ちょっと調べると昔から多かったものの「玄米乳酸菌」をSTAP細胞、と言っているトンデモを信じている人が多くみられて眩暈が。

分かっていて冗談っぽく言っている人ならともかく、本気で「やっぱりマスコミは信用できない」とか「利権の関係で潰された」とか書いている人は「他の人が言っているだけ」のことを鵜呑みにしているのに気が付いていないのだろうか。

 

 

そもそもSTAP細胞というのはなにかと言うと「刺激惹起性多能性獲得細胞」と呼ばれる「多能性幹細胞」の1種です。

動物の分化、つまり筋肉や臓器などのように「特定の役割を持つように変化した」細胞からSTAP現象と呼ばれる「細胞に刺激を与える事で分化前に戻す」作用で得た、培養できる状態とした細胞を「STAP細胞」といいます。

STAP細胞などの多能性幹細胞は「再生治療」等に役立てるものとして、大きく期待されており、この細胞を「どのように任意に分化させるか」が次の大きな研究課題になっています。
ips細胞は既にこの辺り「角膜治療」を可能とするなどの成果を出しつつあります。

https://www.med.osaka-u.ac.jp/archives/29591

 

つまり、この定義から全く違うものを「STAP細胞だ」と言っているだけのトンデモを「ドリンク」としているわけで。

 

 
更に言えば、STAP細胞は「ハーバード大附属病院によって理研に共同研究を行うように持ちかけられていた」ものになります。
前提となる論文がハーバード大附属病院のバカンディ教授の研究テーマの1つであり、それに対して小保方晴子が論文を書き上げたことで小保方晴子がSTAP細胞の研究を、客員研究員として行うことになっています。
……なぜか武田邦彦はここで「無償で研究させた」とデマを書いていますが、理研の客員研究員制度である基礎科学特別研究員制度は極めて「手厚い」報酬が約束されているものとして有名なものであったりします。
 
そして、実際のところはその上記の「て小保方晴子ハーバード大で書いた論文」すら捏造が確認されていますが。

https://retractionwatch.com/2020/02/13/fourth-retraction-for-haruko-obokata-focus-of-stap-cell-scandal-after-harvard-investigation/

加えて言えば、これによって小保方晴子は修士論文以外全ての論文が、信頼性がないとして大学などで取り下げられています。

 

 
逆に『熊本大が玄米乳酸菌の研究をしていた』という根拠は実はありません。
「そう主張する人」が後から現れているだけで。
もし、「そんなことはない、存在する」というならば「アカデミックな」根拠をお待ちしています。
これまで見てきたのは大体「~~さんがそう言っているから」みたいなものばかりだったので。
 
ようするに「STAP細胞という名前を使えば広まりやすい」とばかりに作られた嘘なのですよね……