”■既存メディアによる大フェイク報道により” を鵜呑みにする前に
最近、急にSTAP細胞はあるんだ、みたいな話を多くみるようになりました。
で、まあ調べると陰謀論や部分的な切り貼りの情報が多いこと多いこと。
大体の根幹が「実際はあったけど『利権関係で潰された』」という、非常にわかりやすい陰謀論を根拠にしたもの。
先に書いておきますと私のスタンスは、
「利権」「工作員」「圧力」こうしたものは「第三者に明示できる根拠を提示できる」ものが以外は「そうした持っていないから、強い言葉を使って自分の意見の正当性を訴える一方、反対意見を『関係者だろう』と言うことで相手を封殺しようとする『卑劣な言葉』」とみています。
こちらの話などもまさにその1つです。
コメント欄にも書いていますが、追加情報も含めて。
・ハーバード大がSTAP細胞の特許を取得した
割と昔から言われておりますが、実際は「ハーバード大附属病院」が「特許の申請を行う権利を理研が放棄したので取得した」ものです。
そして、その申請権利自体も既にハーバード大附属病院から離れて、V-CELL社(ブイセル セラピューティックス,インコーポレイテッド)という会社に移行しています。こちらはバカンディ教授がCEOを務める会社とのことです。
その上で、2020年10月現在、2度申請が行われ、2度とも最終的に拒絶判定の判定が出ています。
実際の特許の流れについては、アメリカの特許を管理するUSPTOを見ていただくのが良いですが、
わかりづらいので説明を交えて。
最初、「 」が選択状態になっていますので、「14/397,080」と「15/269,077」というのSTAP細胞関係の特許の番号を入力し、imagefilewrapper タブをクリックすると、確認が出来ます。
日付降順に並んでいますので、確認すると「Final Rejection」となっていることが確認できます。
そのあとでRCE(継続審査要求)を行っています。
これは要するに「追加の費用を払うので、審査をもう一度お願いします」というものです。
これを確認すれば少なくとも、「特許が取得できた」というのは間違いと分かります。
(より詳しい人がいたら教えてもらいたいところですが)
なお、2019/5/2のPower of Attorney(委任状)を見れば、申請者の遷移も確認できます。
日本の資料確認の場合はもっと簡単です。
経過情報の分割出願から 「2018-008515」を選択することで、2回目の申請状況も確認できます。
4/6に棄却となっていることが確認できます。
後、追加の情報としてはたまに以下を根拠にしている人がいますが、内容の確認はちゃんとしましょう。
この話、実際の論文は要約すると「マウスに傷をつけて4日後に傷口から細胞を採取し、培養したところ、特定のものにだけ分岐できる多能性幹細胞が発生した」というものです。
これを、「細胞の初期化」などどこにも書かれていないのに「刺激」の結果「万能幹細胞(にちかいもの)」が取得できた、ということだけでSTAP細胞の根拠にしています。
こちらだけなら、無知もありえたのですが、もう1つは悪質です。
まず、これで重要なのはあくまで「STAP『現象』の確認」と言っている、ということです。
実際の内容は序文からして「STAP現象をガン細胞で試したらどうなるか確認してみた。でも再現しないから手順を変えてみた」というものです。
更に言えばこの論文、結論部分で「OCT4は確認できなかった」と明言しています。
この「OCT4」というタンパク質は、その細胞が多能性を持っていることの「必要条件」とされているものです。
つまり、この論文がSTAP細胞関係の論文だ、とするなら「多機能性がないことを確認した」というものなのでむしろSTAP細胞を否定する、この記事の真逆の論文になります。
このように現状、STAP細胞がある、というそもそもの話の裏付けになるものが存在していません。
でもって、追記ですがこのような話も。
これをみると、よくNature誌は通したものだな、と思います。