こんにちは。日野市、高幡不動、豊田、多摩市、聖蹟桜ヶ丘にある女性限定の歌の音楽教室「シング・シング・なおこ」を主宰している佐藤直子です。
歌をうまく歌うコツ7「中音の声の出し方・高音の声の出し方」
今日からは「歌をうまく歌うポイントの7つ目」をやっていきたいと思います。ここはよく苦手だという人が多い部分でもありますね。
まず「中音」の声の出し方ですが、これは「中声」と呼ばれていて、鼻のあたりを響かせて出す声で、いつもよりも少し高い声を出すくらいのときに使うものですね。
それから「高音」の声の出し方ですが、これは「頭声」と呼ばれていて、後頭部や頭蓋骨を共鳴させて出す声で、もっとも高音の高い音を出すときに使うものです。
では「中音」と「高音」の声の出し方について進めていきたいと思っていますが、まずは「中音」と「高音」の声の出し方をしっかりとできていないとどうなってしまうのかということを見ていきたいと思います。
まずよくあるのが、中音と高音の声の出し方をうまくできていないために、その声を出すだけで声を枯らしてしまうという人がすごく多いですね。
さらにもっとも歌の見せ場でもある「サビ」の部分で、綺麗な声でその見せ場を歌い切ることができないという、歌をうまく歌うためには致命的となるミスを犯してしまうことになってしまうんです。
サビをどれだけ綺麗にうまく歌えるかによって、歌全体の印象も大きく変わっていくので、しっかりとこの中音と高音の声の出し方を身に付けておく必要があるということですね。
では中音と高音の声の正しい出し方を知らないで歌うとどうなってしまうのかをもう少し具体的に見てみましょう。
・歌の見せ場であるサビを、うまく聞こえるように歌えない
・中音と高音を出すときに安定感がでない
・声に表現力がなくなってしまう
・どことなくつまらない、単調な声だけの歌になってしまう
・息のコントロールがうまくならない
・出せる音域の幅が広がらない
といった、とにかく歌をうまく歌っていくためには本当に大切になるポイントをまかなえなくなってしまうんです。
ここをしっかりとできているかどうかで、「歌のうまさ」がまるで変わってくるから、これからしっかりとマスターしていきましょう。
●中音と高音の声の出し方ができるようになると・・・
歌を歌ってうまく聞こえる人たち、「歌がうまい」と思われる人たちというのは、このポイントをしっかりと押さえているんですよ。だから、普通に歌っていてもうまく聞こえるというわけですね。
しっかりと中音と高音の声の出し方を身に付けることで・・・
・中音と高音の声の出すときに音程が安定する
・歌に表現力が付いてくる
・歌の見せ場であるサビで、綺麗で歌がうまいと思わせる声を出せる
・出せる音域の幅がどんどん広がっていく
・息のコントロールがうまくなる
・メリハリのある表現力豊かな歌を歌えるようになる
というように、しっかりと中音と高音の声を正しく出せるようになることで、今までの歌が見違えるように聞こえが良くなるんです。
これから練習と実践をしていくことで、中音と高音の声の出し方を身に付けていってほしと思います。
●中音と高音の声の出し方の練習方法
ではここからは実際に、「中音と高音の声の出し方」という練習をしっかりとやってきたいと思います。
そこでまずは、中音と高音の声の出すときに使う「中声と頭声」について、1つ問題を出したいと思います。
問題:
次の1のグループ、2のグループ、3のグループの内、どれが中声で、どれが頭声か、当てはまるものはどれでしょうか?
1・後頭部あたりを共鳴させる
1・遠くへ声を出すイメージ
1・声を出すスピートが速い
2・鼻と眉間あたりを共鳴させる
2・少し先へ声を出すイメージ
2・声を出すスピードは少し早め
3・胸のあたりを共鳴させる
3・近くに声を出すイメージ
3・声はゆっくりと出す
分かりましたか? 答えは「1のグループが『頭声』」、「2のグループが『中声』」ですね。ちなみに、3は『胸声』ですね。ここはこれから練習していくときに大切な所なので、しっかりと覚えておきましょう。
ではここからまずは「中声」の声の出し方の練習に入っていきましょう。ポイントは今お伝えしたように、
・鼻と眉間あたりを共鳴させる
・少し先へ声を出すイメージ
・声を出すスピードは少し早め
という3つのポイントを意識して、しっかりと中声を練習して身に付けていってほしいと思います。それでは、まずは中声の声の出し方の練習に入っていきたいと思います。
中声の練習方法1
「『ん~~』という言葉で鼻や眉間を響かせる」
では『ん~~』という言葉を出してみましょう。その時には、「上下の唇が重ならない『ん~~』」で出すことがポイントですね。つまりちょっと口が開いている状態で出す『ん~~』の声を出していくということですね。
さらに、その声を出すときには、いつもよりも少し高めの声を出してみましょう。一番高い声ではなくて、普段よりも少し高いことをイメージして声を出してみてほしいと思います。
その『ん~~』を出している時に、片方の手で鼻のあたりを触ってみて、しっかりとその鼻のあたりが振動していたら「中声」を出すときに必要な響きはできている状態ですね。
もし響いている振動が弱いと感じるのであれば、もう少し高い音の声を出してみましょう。そうすると、より強い振動を鼻のあたり、もしくは眉間のあたりに感じることができるはずです。
中声の練習方法2
「『ハン~~ガ~~』という言葉を出してみる」
まず『ハン~~』の部分を伸ばして声を出していきます。いつもよりも少し高めの声で出してみてください。そのときにしっかりと、「鼻と眉間のあたりが振動している」ことを確認してみて欲しいと思います。
それがしっかりとできていたら、その次には、「ゆっくりとあごを少しだけ上げて」いきながら、『ガ~~』と声を切らずに出してみてください。おそらく声を切らずに出すと『ガ~~』ではなく『グァ~~』という発声になると思いますが、それが正解です。
この『グァ~~』を出すときには「眉間から声を上に出すイメージ」で声を出してみてください。その時にも、しっかりと「鼻や眉間あたりで振動」を感じられているのであれば、うまく出せている証拠ですね。
さらにうまく出せるようになってくると、「眉間、鼻のあたり、おでこ、目の周り」などでも振動を感じることができます。そこまでできていたら、中声を身に付けている状態だと言っても良いと思います。
「頭声」の声を出す3つのポイントは・・・
1・後頭部あたりを共鳴させる
1・遠くへ声を出すイメージ
1・声を出すスピートが速い
頭声の練習方法1
「『グァ~~』という言葉で後頭部を響かせる」
まずは『グァ~~』という言葉をいつもより少し高めの声で伸ばして出してみましょう。そこから、徐々に音の高さを上げていってください。
1段階のグァ~~、2段階のグァ~~、3段階のグァ~~、4段階のグァ~~、5段階のグァ~~とどんどん徐々に声の音の高さを上げていきましょう。
目安としてはこの5段階目で一番高い声になるようにして行ってみてくださいね。
そしてもっとも高い声を出している状態で、片方の手で後頭部あたりを触ってみて、しっかりと後頭部から振動があるなら、高い声を出すために必要な頭声ができている証拠ですね。
頭声の練習方法2
「前置きなしに『グァ~~イ』という高音を出す」
今出せる最も高い音の声で『グァ~~イ』と発声してみましょう。
『グァ~~』という部分では、とにかく粘って粘って声を伸ばして出していきます。その時には、しっかりと今の限界の声のさらに上の高い声を出していくイメージで声を出していきましょう。
最低でも5秒から10秒は出してロングトーンを試してみてほしいと思います。
『~~イ』の部分は、最後に声という物を投げきったようなイメージですね。遠くへ遠くへ声を投げ切りましょう。
『グァ~~イ』と出すときには、『グァ~~イ』という言葉を物と思って、遠くの方に上から声を投げるような感じで遠くへ投げてください。
そして声を伸ばしている時に、後頭部あたりからの振動をしっかりと感じることができていれば、しっかりと高音の頭声が出せている状態です。
もしこのときに、今やってきた練習を実践してみて、「ノドに負担をかけることなく、お腹をしっかりと使えて歌えている」状態であるなら、この頭声を使った高音の声の出し方を身に付けていると言っても良いと思います。
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