食事を済ませた私たちは、カラオケに行くことにした。
清算ははきっちり割り勘。
お小遣い2万円?だもんね。
たぶん、彼ともう会うことはないだろう・・・。
でも、せっかく偶然会ったんだから、もう少し昔話もしたい・・・。
彼はつきあったひととは友達としてはつきあえないと以前から言っていた。
でも、当時も彼は女性の友達もいたんだけどな~・・・。
とにかく、私とはダメってことね。
彼の行きつけらしい、カラオケボックスに行った。
彼は以前から歌も上手だった。
でも。
久しぶりに聴く彼の歌は、明らかにレベルが落ちていた。
『練習、足りないんじゃない(笑)?』
『そんなことないよ!!』
いつもふたりでデュエットをしていた曲を一緒に歌っている途中に、
彼は突然マイクを置いた。
そしていきなり私にキスした・・・。
それからは、もう止らなかった。
『こんなところで、なにするの!!』
私の平手打ちで彼は我にかえった。
『ゴメン・・・。』
『さっき、もう浮気はしないって言ってたのに・・・。』
気まずい雰囲気のまま、私たちは、カラオケボックスを出た。
清算は私。
『ゴメン。もう、お金ないから・・・。
その代わり、タクシーのチケット渡すよ。
オレ、今は管理職だから。』
『ゴメン・・・。今日のことは忘れて。
ちょっと調子に乗っちゃった。
オレは、嫁さんと一緒に生きていくから。』
『キミが離婚したからって、オレと再婚なんて考えないよね!?』
情けない・・・。
これが大好きだった彼?
いったい彼は何の話をしているんだろう・・・。
私があなたと再婚?
私はあなたと一緒に生きていくつもりはない。
過去も今も。
バツだからって、あなたを追いかけるつもりなんてないよ!
それなのに・・・。
次の日も彼から電話がかかってきた。
『昨日はゴメン。全部忘れて。
もうキミと二度と会わないから。
キミが大騒ぎすることはないと思うけど。
一応確認しとくよ。』
なんとも・・・。
情けないキモチになった・・・。