ボアアップしてトルクが増しても、減速比がそのままではエンジンが吹け切ってしまって走らない。
ドライブスプロケット(フロント)は標準で13T。
新聞屋さんの話では、新聞配達では15Tくらいだそう。
ストップ&ゴーを頻繁に繰り返す新聞配達では、快適なクルージングよりも加速重視になる。
だから街乗りに使うなら16Tでも良いんじゃないって言うから、16T買ってみた。
純正では売ってないから社外品。
カブはモンキー系と同じらしいから、社外のパーツが豊富にあるし安い。
ただ、プレスカブの場合、普通のカブとはリヤハブが異なるから、ドリブンスプロケット(リヤ)の互換性が無いらしい。
だから手っ取り早く減速比を変えるならフロントを思いきりデカくすれば良いんだけど、そうすると今度は標準のチェーンでは短くて使えなくなる。
標準の100Lでは15Tでギリギリらしい。
チェーンも交換するつもりだから110Lのチェーンを買って、16Tをつけるつもり。
新聞屋さんのカブは、ドライブシャフト(スプロケットが付いているシャフト)がナメてしまっていた。
磨耗してガタが出て、そのまま使い続けると限界まで磨耗して空回りしてしまう。
そうするともうクランクケースまで分解しないと修理出来なくなる。
僕が貰ったカブもドライブスプロケットとシャフトの間でかなりガタつきがあったけど、新品のスプロケットを組んだら多少はマシになった。
チョイ乗りくらいなら大丈夫かな。
ドリブンも新品にしたいけど高いから、とりあえず走らせて様子見てからにする。
16Tだとギリギリかな。
ミッションも3速しか無いから全体的に上手くカバーするのは難しいかも。
余談
ドライブシャフトで思い出した、数年前の話。
以前、オフロード系のメーリングリストに参加してた。
コアな内容が飛び交って面白かった反面、手厳しい文章を書く常連が居て何だか不愉快で辞めた。
その時の話題の1つに、ドライブシャフトの件が有った。
その時も、ドライブシャフトをナメたっていう人が居た。
そこで、
「ドライブスプロケットを組み付ける時に、モリブデングリスを塗らない人多いよね」
って発言した人が居た。
それに対して、
「スプロケットとシャフトなんて固着してしまった方が良いからグリスなんか塗るな」
って答えた人が居た。
正確な文章は忘れたけど、もっとキツい言い回しだった様な気がする。
詳しくは知らないけどエンジニア系の仕事をしている人みたいで、自信が有るのかこの件に限らずよく攻撃的な発言をする人だったから、見ていてなんだか不愉快だった。
絶対に正しい事しか発言してはいけないのなら、素人の集まりのメーリングリストなんて誰も発言できやしない。
結局僕はそこで一度も発言したことは無い。
僕はドライブスプロケットとドライブシャフトにモリブデングリスを塗る派。
スプロケットは手で簡単に抜ける。
簡単に抜けるって事は、それだけ「クリアランスが広い」って事なんだ。
ガタが無い様に見えても、そこには確かに「隙間」が有る。
隙間が有るから、手で取り付け/取り外しが出来る。
隙間が無ければ、プレスで圧入するとか、加熱膨張させて組み付けるとか、そういう作業が必要になる。
だから、加速/減速する度に、その隙間によってシャフトとスプロケットのはめ合い部分には繰り返しストレスが掛るはず。
それが金属同士むき出しの状態なら、磨耗が進行してもおかしくはないと思う。
それを耐荷重性が高いモリブデングリスを塗布する事で和らげようっていうのが目的。
まぁ、すぐに壊れてしまうような物ではないだろうけど、どうせバラしたのならついでに、っていう程度で。
様々な作業や行為には、絶対に正しいとか絶対に間違いとか言い切れない事だって沢山ある。
グリスを塗るのが正解とは言わない。間違いかもしれない。
スプロケットの件に関わらず、ただ頭ごなしに否定してしまうと勿体無いと思う。
思い込みで損してないかな。
グリス塗らない派が居たら意見を聞かせて欲しい。