『向かうべくは深(心)部』
ライブをやった夜は寝付きが悪い。
ライブに限らずレコーディングやスタジオ後もなかなか寝付けず次の日は睡眠不足ということもしばしば。
単車もよくそんなことを言ってた。
どうしたものかと思う。
畑違いではあるが俳優の松田優作さんは映画やテレビドラマの作品が有名だが元々は舞台俳優で映画やドラマで忙しくなってきた後も舞台に立つことがあったらしい。
舞台が終わった後もすぐには帰らず、空っぽになった劇場にひとり残りぼんやりとしていた優作さんにスタッフが「帰らないんですか」と尋ねられると
「こうやって醒ましてから帰らないと眠れないんだよ」
なるほど。と思う。
ライブ終了後のライブハウスにも祭のあとのような特有の静寂がある。
そのなかで昂ぶった精神を落としていたのだろう。
しかし、これは優作さんクラスの大物がやれば「おぉ…やっぱすげえわ」となるが、俺並みのバンドマンがライブハウスで同じことをしていれば「早く帰れや!このナルシストの変態野郎!」となるので未だ試したことがない。
そして明日。また眠れなさそうな夜がやってくる!
強豪揃いの激アツな夜。
中途半端な覚悟で挑めば瞬時に蹴落とされてしまいそうなまさにバンド界における大威震八連制覇といったところか。
そんなことを考えながら仕事をこなしていたが、午後を過ぎたあたりからどうにも落ち着かない。
「このままではマズイ…」
仕事を切り上げると足早に部屋に戻りブタの貯金箱を叩き割って大阪行きの電車に飛び乗った。
目的地は心斎橋Pangea
『INTO THE DEPTHS』
景気付けには十二分やな!

