今から30年近く前のことです。

 

40才まで仕事をしたことの無い私が、3人の娘を抱え、無我夢中で仕事し始めた頃。

 

長女は高校を卒業し、短大に通いながらケーキ屋さんでアルバイトをしていました。

 

まだまだ仕事も駆け出しの私は、実家の援助やら育英会資金に助けられながら、3人の娘を育てていました。

 

余裕は無く、カツカツの生活でした。

 

お小遣いを渡すことも出来ず、長女は自分の洋服などはアルバイトしたお金で買っていました。

一番オシャレをしたい年頃なのに、我慢することが多かったことだろうと思うと切ない気持ちになります。

 

そんなある時、長女が封筒を差し出して「ママ、これでたまにはみんなで美味しいものでも食べに行こうよ」と。

 

中には1万円入っていました。

 

今でもそのことを思い出すと、涙が出ます。

 

毎日の生活に必死で、娘達とご飯を食べに行くと言う余裕は、その時の私には無かったのです。経済的にも精神的にも。

 

長女はせめてと、大切なアルバイト代から私に一万円を渡してくれたのでした。

 

長女の気持ちが嬉しくて、ジーンと来て、その封筒を宝物のように思ったことは一生忘れられません。長女には知らず知らずに頼ってしまっていたのだと思います。

 

「このお金を使う訳にはいかない!」と思いました。

 

今はおかげさまで、私も長女も妹達も、みんな幸せにしています。

 

「一緒に乗り越えたよね」と、自分にも娘たちにも拍手を送りたい気持ちです。

 

「人生いろいろあるけれど、無駄なことはひとつも無い」と心底思えるのは、本当に幸せなことと、感謝しかありません。

 

追伸:ところで感動的な話のあとに言いにくいのですが、、、その時の1万円(封筒)はどこを探しても無いのです〜。

「話の落ちがそこかい」ですよね〜。ホント、私ってば。笑