ある日、僕は出会ったんだ。
『天使』に。
天使といえば、白い服に身を包んだ子供か女の人だと思っていたのに、
僕の目の前に立つ天使と名乗るソイツは・・・男だった。
しかも、全身真っ黒な服を着ていた。
まさかコイツが天使だなんて・・・と思ったけど、
「ユノが信じないならいいけど、別に。」
そう言ってそっぽを向いた彼を見て、僕は息を呑んだ。
僕の名前を知っていたからじゃない。
その横顔が、あまりにも美しかったから。
凛として、他を寄せ付けない雰囲気さえ纏っている。
そのせいか、遠くを見つめるその瞳は、どこか孤独そうだった。
黒い服に包まれた白い肌が儚くて、 触れると壊れてしまうかもしれない・・・
そう思うと、無意識に伸ばした手を引っ込めていた。
天使だ、と思った。
目の前にいるこの男は天使なんだ。
信じられないことに、僕はそう確信していた。

