「やっちゃった、ねぇ…」
呆れ顔のマミに現状説明するさやか。隣のまどか。
「口で言うよりも早い、あの事件があった上での契約なのだからそれなりの理由と覚悟があったんでしょう」
「はい。あの事件があって、マミさんの静止があって、それでも私はこの力が必要だって……もう迷わないって決めたんです。」
「…よろしい。…もう何を言ったって後戻りはできないけれど。でもそれだけは確認したかった。今日からよろしくね。美樹さん。」
「は、はい!足を引っ張らないよう頑張ります…!」
(二人には言えない…)
マミはあの件、シャルロッテに捕食されそうになった事件が心に傷となって残っていた。魔法少女としてのプライド、瞬間的に感じた死の実感、恐怖、それらが彼女の思考回路と判断力を濁していた。
(美樹さんが魔法少女になったこと…喜んじゃってるなんて)
自己嫌悪に襲われるマミ
「マミさぁん!」
「え、あぁ」
「これから二人で頑張りましょう!私、マミさんと出会った日からずっと一緒に戦いたいって思ってたんです!」
「!」
「我は見滝原を守る正義のヒーローのパートナー!これからはこのさやかちゃんがじゃんじゃんヒーローを支えちゃいますよーー!ほら喜んで喜んで!」
マミの事を元気付けるようにさやかが叫ぶ。
「そうね。……でも、私のパートナーになるからにはこれからバシバシ鍛えて行くから覚悟しなさい?」
「/////へへへー」
(マミさんの笑顔。本当に嬉しそう。)
唯一マミの本心を知っているまどかは、その光景を観て頬がほころんだ。
「これから二人で魔女退治……、そういえばもう一人いた…。あの転校生、今度まどかを襲って来たら、今度は私が直接対決してやるわ。」
「!」
「さやかちゃん、やめてよぉ。せっかく仲良くなれそうなのに。」
(そうだ。美樹さんはまだ私や佐倉さん、ナルトが暁美さんと協力関係にあることを知らない…暁美さんを信じるなら彼女にとって美樹さんの魔法少女デビューは悪い事では無いはず…。でも暁美さんに報告するまでこの関係は明かさないでおこう)
「だってあの転校生…」
(かといってこのまま誤解を重ねるのも…)
〈巴さん、いいわ、話して。〉
〈!じゃあ、美樹さんも対ワルプルギスの夜チームに入れてくれるのね?〉
〈えぇ。美樹さやかもあなたの言葉は信じるでしょう。〉
〈鹿目さんは教えない方がいいのよね?〉
〈えぇ。でも鹿目さんには、いつか教えてあげるつもりよ。絶対にばれてしまうことだから。今は、美樹さやかだけ上手く説明して頂戴。〉
〈OK!承ったわ!〉
「フフ。まあそう見えるのも仕方ないわね。あの子は。でもね美樹さん。あの子ほど、自分の本心を隠すのが上手い子はいない。あなたが見ている暁美さんは暁美さんでは無いと思うのよ。」
「マミさん…なにかあったんですか?」
「いいえ?ただ、私に似てるなぁと…ちょっぴり思ったの。」
夕日が沈みかける頃、さやかとまどかはマミの部屋を出た。
二人がマミのマンションの出口に着いたその時、さやかのソウルジェムが何かに反応した。
「…!これは!」
「さやかちゃん…!」
「近くにいる…!」
その頃、杏子とナルトは見滝原を含めた町々を回って魔女退治をしていた。
「ふぅー」
「お疲れさん。ナルト」
「おうお疲れーって、お前疲れないのか?」
「あぁ、このソウルジェムのおかげでね。魔力で回復してるんだ。」
「なんだそれずりぃ!」
「へへへーん。うお、グリーフシードこんなに溜まってたのか、いつの間に。」
「どんくらい?」
「18個」
「うお、すっげぇ!最初の6個から引いて…13個も集まったのか!俺たちすっげぇ!」
「13個かあ…逆に言えば魔女が13匹もいたって思うとやはり現代社会闇が深いぜ…」
「よくわかんねーけど、とりあえずほむらのところに戻ろうぜ」
「そうだなー」
引き算を間違えたまま二人は夕日の眩しい空を背景にビルの谷を蝶のように跳び越えほむらの家に向かう。
自然的にほむらの家はナルトと魔法少女の拠点となっている。
「!魔女の気配だ」
「おあ、まじか」
「この弱さ、多分使い魔だな。この位一人でやれるよ。あんた先に行ってな。」
「いや、そういうわけにもいかねえってばよ!お前にだけは負けねえ!」
「なんだとー!」
「ってあれ?あれは…さやかとマミじゃねぇか!」
「あぁ?さやかぁ?誰だか知らないけどなんだって一般人をあんなとこに連れてんだよ。」
「わかんねぇ…とりあえず二人のところへ行くぞ!」
「ヘイヘイ」
