2017.12.18
隣国の才能ある1人のアーティストが自ら命を絶った。
SHINee キム・ジョンヒョン
最初にツイッターで流れてきたニュースを見たとき
一瞬理解が出来ず
でもすぐ、自分が沈黙療法中だという思考が追いつく前に「え!?」と声が出てしまった。
悪い冗談、それか人違いだと思った。
錯綜する情報。
無事を祈るファンの声。
公式発表を待たずして流れるテレビニュース。
そして公式発表。
私が本気で歌手になりたいと思ったのは
高校2年のとき、東方神起という隣国のグループに出会ったからだった。
彼等と同じステージに立ちたい。
半分はそんな思いだったが
なによりも彼等をとても尊敬していたし、
あんな風に歌いたいと思ったし
音楽の素晴らしさを、楽しさを教えてくれた存在だった。
後にも先にもこれ以上好きになるグループは現れないだろうと思うくらい
毎日毎日彼等のことを考え
情報を追い音楽を聴きライブに行った。
そんな彼等と同じ事務所で
文字通り家族で弟のような存在だったのが
SHINeeのメンバーだった。
事務所の合同ライブでは生で何度もパフォーマンスを見た。
激しいのに息の合ったダンス
そして踊りながら歌い上げる歌唱力
それを連続でこなすスタミナは
唯一無二のものだと思っていた。
そしてメンバーの入れ替わりの激しいその事務所で
デビューしてから1人も欠けず5人で活動し続けている姿は
ほんとうにいつも輝いていた。
色んなグループを見て来て
それがどんなに大変なことなのか、素人ながらにわかっているつもりだったから。
丸一日が経った今でも
周りは混乱していて
でもみんな彼を責めずに送り出そうと必死で
彼の生前の思い出を、作品を、言葉を思い返している。
今となっては彼の才能溢れる詞作曲のどれもが
彼のSOSに聞こえて仕方がない。
「自分を苦しめたのは音楽に他ならない」
そう彼は言った。
何よりも好きだからこそ苦しく
高みに登ったからこそ現実に苦しめられながら
ここ数年を必死で生きて来た彼の胸中を
今更になって知った。
彼が自分の死後公開して欲しいと友人に託した遺書には
せめてもっと良い、プロの理解者に出会えていたなら
結果は違ったのではないかと思えるような言葉が綴られていて
本当に本当に無念でならない。
ご家族、ご親族、ご友人、そしてSHINeeのメンバーの皆様。
どうか支え合い、御自愛ください。
「責めずに送り出して。お疲れ様と言って。」
ジョンヒョン。
責めたりしないよ。
たくさんの素晴らしい音楽をありがとう。
いつまでも忘れない。
あなたが命をかけて遺してくれた数々の作品は
いつまでも色褪せることなく生き続ける。
私の人生にも確かにあなたが居た。
音楽の素晴らしさをあなたは教えてくれた。
あなたの溢れる才能と優しい心を
みんなに届けてくれてありがとう。
もうこれからは苦しむことなく
どうか安らかに。
Satomi