シニア世代の思い出です。

レーザーディスク(LaserDisc, LD)、知る人も少なくなりました。

大きさがアナログのLPレコードと同じ直径30cm。

ディスク両面に最大2時間の映像を記録できる光ディスク規格で「絵の出るレコード」として売り出しました。

盤面が銀色でキラキラして綺麗。

<レーザーディスク  以降“LD”と記します>

 

昭和53にアメリカで製品化され、日本ではパイオニア(株)が昭和56年にLDプレーヤー第1号機を製品化し、中心的な会社となりました。

ビデオテープ(VHS)より画像が鮮明です。

一方、日本ビクターの開発したVHDとLDとのシェア争いになりましたが、規格が勝るLDが勝利、結果、ソニー、日立、松下電器産業、三洋電機、東芝、三菱電機など、殆どのメーカーがLDプレーヤーの市販に参入しました。

今まで主流だった映画ソフトの画面トリミングを止め、

「WIDE SCREEN」として、劇場公開時のスコープサイズで次々に発売された事も魅力の一つでした。

 

パイオニア(株)から毎月パブリシティ(無料広告)

「New Disc FLASH」が発行されていました。

来月LDは、どんなタイトルが発売されるのか、楽しみにしていたものです。

<「New Disc FLASH」表紙>

<「New Disc FLASH」内容の一部>

 

LDで映画、音楽、その他多くのタイトルが発売され、

いまだに未DVD化作品もあります。

「聖衣」(1953年)

20世紀フォックスの「シネマスコープ」第一作。

 

<LDプレーヤーで再生>

 

<「聖衣」のジーン・シモンズとリチャード・バートン>

 

「70mm映画大全」という企画で、70mm、シネラマで製作された多くのタイトルがソフト化されました。

「不思議な世界の物語」。(1964年)

35ミリ・フィルムを3本使うシネラマ劇映画第1作(DVD未発売)

「ファントマ電光石火」(1965年)

怪盗ファントマとドシな警視が大混戦、フランスの大ヒット奇想天外アクション映画。

ジャン・マレー、ミレーヌ・ドモンジョ、ルイ・ド・フュネス(DVD未発売)。

 

世界各地の雄大な白とブルーの世界をNORIKIの音楽で観る

「心象風景」(DVD未発売)

 

テレビドラマなどのシリーズものを複数枚のLDに全話収録した「LD-BOX」も登場、解説書も充実していました。

 

当時、LDソフトの完璧データブック「季刊LDレビュー」が年4回、発売されていました。

LDの情報発信、LDプレーヤーの広告、新譜・旧譜(洋画・邦画・アニメ・TV・音楽・教養・アダルト)タイトルが掲載されていて、500ページ程の、見ていて飽きないデータブックでした。

600円程度でしたが、大型店でLDのソフトを買うと、無料でサービス配布していました。

 

<「季刊LDレビュー」の内容>

 

<「季刊LDレビュー」のLDプレーヤー広告>

 

 

LDは、プレーヤーの両面自動再生、ドルビーサラウンド(AC-3)、音声多重、シナリオディスク、THXなど、多くの機能が開発されました。

また、レーザーディスク・カラオケは、バブル期に一世を風靡しパイオニアのドル箱事業に成長し、会社の屋台骨を支えています。

 

LD終焉期には盤面が金色のレンタルLDソフトも登場しましたが、ビデオテープのように浸透しませんでした。

レンタルLDは盤面が金色。キラキラして綺麗。

 

<「眠狂四郎円月斬り」(1964年)LDレンタル版>

 

しかし、デジタル記憶媒体のDVD普及に伴い、残念ながらレーザーディスクは実質撤退、2009年(平成21年)には生産を終了しています。

 

映画、音楽合わせて500枚ほどのLDソフトを購入し、LDプレーヤーも健在です。

LDソフトはコピーガードが施されなかったので、貴重版は保存用にDVDコピーしながら、今も楽しんでいます。

LDは、私にとって魅力あるコンテンツでした。

以上、シニア世代の思い出です。

LASER DISCマーク