大雨が降り続いた今日


7月1日


休職という選択をしたしんさん




きっとずっと辛かった


思うように動かない体に苛立ち

めまいや吐き気と戦いながら

一生懸命働いてくれた



食道亜全摘手術を受けてから

1ヶ月と数日という早さで職場復帰をしてからは


毎朝アラームよりも先に起き


体力を回復させる為

プロテインとたくさんの朝ごはんを食べて

(以前のしんさんはトマトジュース一杯だけだった)


浮腫でパンパンになった足に

無理やり靴を履かせながらドアを出て行く



疲れた…という言葉さえ

ほぼ聞いたことがない



家族のために

踏ん張ってくれていた




そんな姿をずっと側で見てきたから



家族として

職場の方に申し訳ないという気持ちはあるけれど


休職という選択をしたしんさんを

全力で支えたいと思う






腫瘍マーカーはまた少し下がり

CEA値32.5に


しかし5.0ng/ml以下が基準値となっているので

かなり高い数値ということに変わりはない



いつ何が見つかってもおかしくない






本来は

石橋を叩きまくるタイプのしんさん



だからこそ

休職という選択は


きっとずっと

彼の頭の中にあり


長い時間をかけて決断したんだと思う




2023年の4月に

食道癌が見つかり


私たち家族が当たり前に

思い描いて未来が


白紙になった



胸が張り裂けそうで

しんさんがいなくなってしまうかもと考えたら

こわくて

夜も眠れなくて


幼い娘たちの寝顔を見ながら

声を押し殺して泣いた






そんな日々を乗り越えた今


白紙になったキャンパスは


見方を変えれば

悪くないなと思ったりする




今までの私たちだったら

下書きから始めただろうデッサンも



筆なんかポイして

手で描きたい気分だし


絵の具は使いたくないから

ジャムで彩りを



選択肢は無数にある




(しんさんと長女が作ったエコバッグ)



しんさんの表情は

なんだか違って見えた


寝不足と副作用で

きつそうなことに変わりはない



だけど前向きに


家族のために

自分の人生のために


新たなスタート地点にたった

そんな清々しさを感じた




数ヶ月後にまた

どんな決断をしているか


妻として不安がないと言ったら嘘になる


それでも今

何があっても大丈夫だと心からおもう




山あり谷あり

手を取り合い進んでいく背中を

子供達には見せていきたい