とってもエネルギーが溢れる明るくてやさしい花。
そこから私は10年に渡り、何度も引っ越しをするのですが、シンビジウムはずっと一緒でした。
残念ながら、貰ったときに花が咲いていたのを最後にそれから今までの10年間、花を咲かせるどころか、つぼみをつけることさえありませんでした。
葉っぱだけがぼうぼうと育ち、途中株分けをして二つの鉢植えで育てていましたが、どちらも葉っぱだけがあるだけで、去年なんかは、その葉っぱすら色が薄く元気がなくなり、あぁこのまま枯れていくのかな、なんて頭の片隅で考えていました。
うちの庭はあまり太陽の光が入らないのでどんなに可愛がっている花でも、環境に負けてすぐ枯れてしまうことがよくありました。
そんななかで、もう庭の立派な雑草的扱いになっていたシンビジウム。
全く期待せず、関心も薄れて、見るのも止めていた。
そんなある日、

つぼみが!!!!!!
喜びとかびっくりとかじゃなくて、なんだか唖然としていました。
この子たち、10年も葉っぱだけだったのに、花を咲かせようとすること、覚えてたんだ…。
私が見ていない間にこんなに大きなつぼみをつけていたなんて、全く隅に置けない。
株分けして二つになったシンビジウムの両方につぼみが。
まるで二人でせーの!で花を咲かせようとしているみたい。
なんて愛しいんだろう。
なんてやさしいんだろう。
ごめんね、ありがとう。
それから一ヶ月後。
珍しく帰宅が午前をまわったその日、外は大嵐に雷。バケツをひっくり返したような雨だった。私は傘を持っていなかったけど、なんだか傘を買うのは違う気がして、濡れながら家に帰ることにした。雨降っていて、イヤだなと思いながら。
もっと自由にもっと自分を楽しませながら生きるにはどうすればいいんだろう。
雨に濡れながらそんなことを考えていた。
みんな傘をさして足早に家路を急ぐ。
そう、それが普通で当たり前。
傘もささずに35歳の女が深夜に雨に濡れながら、なんて情けないんだろう。あぁ、こんな自分は恥ずかしい。ばかみたい。私には何にもないのに。何をもがいているふりをしてるんだろう。
一瞬、こんなことが頭に浮かんだ。
とたんに自分が苦しくなった。
今ある自分が嫌になった。
雨が強くなった。
違う、これは私の心が言ってることじゃない。
私は本当は好きだ。
自分が大好きだ。
雨が好きだ。だから、濡れたいんだ!
まわりと自分が違う。
それはまわりと私の好きが違うから。
そんなの当たり前じゃん!
なんだ、こんなに簡単なことだったのか。
私は、私の好きをまわりと比べる必要なんてないんだ。
好きなことを素直に好きって言えばいいだけなんだ!
その時、
ピタリと何かが止まった。
雨だ、雨が止んだんだ。
まるで私にそれを教えるために降っていたかのようなバケツ雨がピタリと止んだ。
私は空にありがとうを言って家に入った。
庭に行ってシンビジウムを見た。

花が咲いていた。
ありがとう。
10年前にこれをくれた友人(旦那さん)に。