玄関から夕餉のお誘い。
仕事から帰ったらちょうど夕飯の支度が整っていた。
煮物とおひたしを手際よく並べて三人で質素な食卓を囲む。
録画していた朝の連続テレビ小説を流し、いつの間にかうたた寝をする母。
そのまま月9に移行する娘たち。
最終回とはいえ、こんなあからさまな盛り上がり方はないよねと言いたい放題が終わったのち、誰からともなくテレビを消した。
母が台所で洗い物を始め、娘たちは部屋中に干してあった大量の洗濯物を畳んで、空いたハンガーを寄せ集めて次なる洗濯物を干す。
お風呂そうじの母。
あしたは早番と妹が洗顔支度を始めた。
こうして三人がお互いをたぐり寄せながら新しい生活をどうにか始めた。
それはいつどこにいても三人がいればとてもあたりまえのこと。
涙が出るくらい幸せな瞬間だ。
いつかはバラバラになる三人だけど、もう少し。
そんな空間がいつもわたしたちの前に心地よい実家生活を与えてくれる。
新しい家に引っ越して来て、しみじみ思うのはみん ながこうやって揃う時間を、同じように尊く思っているという一体感かもしれない。
裕福ではないけれど、それなりになんとかここまでやってきた。
それはとてもありがたいこと。
ありがたいとおもうことはあたりまえのことかもしれないけど。