相伝のお稽古のお菓子は、カルガモであった。
可愛いお菓子に皆さん笑顔がこぼれる。
親先生の所と同じで、奥伝の伝授の日は生徒さんがお菓子を用意、これも楽しい習慣である!
無事伝授も終わり、ホッとした。
だが、生徒さんたちには今日が新たなスタート!
たった一回習った奥伝を一週間後に、今度は先輩の前でするのだ。
みなさんに、確かに先生に伝授を受けたという承認を受けるのである。
古今伝授の式、なかなか伝統を縁の下で守るのも大変である。
入門してから5年以上、コツコツ学んだ成果である。
ホッとはしたが、私も一週間気が気ではない。
同じことを教えているのだが、今回は新解釈を加えて覚えやすいようにした。
毎年、一つか二つ新しい工夫を加えるのが私の教えかたである。
その新しいことも無事伝わった。
伝授はその瞬間に、相手の心に届いたか判るのである。
その瞬間は、本当に壽福の一瞬で喜びは大きい。
これが、あるから何年でも生徒さんと頑張っていけるのだと思う。
本当に茶道を教えて来て、よかったと思う!