周りにしてみれば何てことのないやり取りでさえ、当事者には堪え難い屈辱に感じることがある。
ある知人と対話する中でそう思った。
あの人は私に、言葉が過ぎる。
それでもやっぱり今回も、本音を口にできないまま、相手側の要求と一緒に飲み込んで、それが心の中で窮屈そうにするから余計に息苦しかった。
だから少しだけ絞り出してみたら、相手の反感を買ってしまったんだ。
どうしたらいいのかわからなくて。どう見直していけばいいのか、その術を知らなくて。
毎度毎度、あたしのそんな話を聞かされては呆れている彼に話すのは気が引けたけれど、誰かに聞いてほしくて仕方なくて、思わずこぼしてしまった。
夜勤中なのにも関わらず、間を置かずに返事がきた。
やや緊張しながら画面を開くと、そこにはこう書かれていた。
『あまり口出しはしないでおくけど、言うこと言わないから結局いつもめんどくさいことになるんだよね、めーりもよくわかってると思うけどね。
いつも思うけど、そこまで気をつかったり優しくしたりしなくたって、めーりのことを嫌いになる人はそうそういないと思うんだよな。
逆に中途半端に相手に合わせることで、イライラさせてしまうことがあるよね。
自分の気持ちを素直に主張してあげたほうが、相手にとってはやりやすかったりするんじゃないかな?』
あぁ、そうか。
客観視するとそうなんだな。
言われて痛感することばかりだ。
私なりの礼儀や気遣いは、相手にしてみれば中途半端な便乗だったのかもしれない。思い返せば、あの時も、あの時も。そして今回も。
知人の言動には相変わらず腑に落ちない点が多くて、納得もできていないけれど、言いやすい空気を作ってしまった私にも責任がある。
従順なふりをしてみたあとに抵抗したところで、強い力で引きずられるか、引っ張り合いになるかのどちらかなのだ。
そんなことにはなりたくない。
だから、もういい。
今回に関しては、波風たてぬことだけを考えてやっていこう。
次はちゃんと、最初に素直な気持ちを言えるようになればいいんだ。
そうすればこじれなくて済む。
これで、最後。
窮屈だった心の部屋に、余裕が生まれた。きっと、溜め込んでいたはずの本音が、すっと消えて行ったからだ。
大丈夫。やっていける。
挑むのではなく、受け入れていこう。
そう思わせてくれてありがとう。
今夜はクラムボンのコントラストを聴いて眠ります。
