これは絶対

試されているんだと

自分に言い聞かせれば

何でもできるんじゃないか

 

今日はそんな体験ができたお話です

 

12月はクリスマス

 

子供も大人もみんなワクワクする季節

パン屋さんにもクリスマス会で使う

パンの大量注文をいただきました

 

70人分のクリスマスパンセット

 

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こういうときは

各店で手分けして作る段取りをします

 

普段お店で販売しているパンを

中心にセットを提案させていただいています

 

 

納品は来週の火曜日

平日でも集まりがあるんだと

特に気にせずにいたら

 

日曜日の朝

私の携帯に着信がありました

 

すみません!

日にちを間違えていました

 

 

何のこと?

 

来週のクリスマスイベント

日にちを間違えていて

実は今日だったんです

 

子供たちも集まって

パンが届かないという話になって

確認したら…

 

 

頭の中が整理できません

 

なんとかなりませんか?

 

そんなこと言ってもらっても

今からなんてとても無理です

 

どんなパンでもいいので

今からお願いできませんか

 

 

こっちには落ち度が無いわけだし

別に断ってもいいんじゃないか

そんな思いが頭を巡ったとき

 

サンタさんから届くはずの

パンを待っている

70人の子供たちの顔が浮かびました

 

そして発した言葉は

2時間ください

何とかします

 

時計は今10時

 

クリスマス会が終わるのは

12時ということで

ぎりぎり間に合うかどうか

 

いやいや

納品先は名古屋で

岡崎から高速で約50分

 

遅くとも11時に

出発しなければなりません

 

 

今いるお店を出て

拠点となる事務所に向かいながら

各店に電話します

 

パンとスタッフの状況を聞きながら

70人分のパンを揃える段取りをします

 

 

自分の中のリミット時刻をタイマーにセット

刻々と進む時間を1分、30秒刻みで

確認しながら

 

どこで何をすれば時間が短縮できるとか

ここは誰に任せるかとか

久しぶりに頭の中をフル回転

 

おもしろくなって

きたんじゃない

ドラマ「緊急取調室」の名セリフ

 

 

さて目標タイムから10分も早く

準備完了!俺ってカンペキ!照れ

 

いやいや

みんなが力を合わせて

やってくれたおかげですよ

 

みんなありがとう

みんなのおかげで

子供たちにパンを届けられます

 

 

よし!これは

絶対に間に合うぞ!

と自ら車に飛び乗るまでは

よかったのですが

 

驚くべき事実が判明

 

ETCカードがない

 

そっか!

 

今朝奥さんに

ETCカードを貸してと言われ

喜んで!と渡してしまった

 

料金所でのロスタイムは仕方ない

 

とにかく出発!

いざクリスマス会の会場へ

 

11時40分頃には

お届けできそうですと

主催者の方に連絡をしました

 

 

ところが

 

日曜日の高速道路は

行楽などで出かける車も多く

普段よりスピードが出せません

 

こういうときこそ

安全運転で行こう!

 

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このミッションが終わったら

ご褒美に何かおいしいものでも

食べようかと考えていたら

 

ナビが高速を降りる道を指示します

 

ここで降りたら余計に時間かかるから

このまま行くべきだと

急ぐあまりナビの案内を無視したのです

 

すると突然

道路が赤くなり

 

事故渋滞 目的地まで60分

 

現在時刻は11時20分

あと20分で到着予定が

12時20分となりました

 

神様があたえた試練を

最後の詰めの甘さで

乗り越えることができませんでした

 

高速なので

迂回することもできず

 

主催者の方に電話し

間に合わないことをお詫び

パンはこのまま

持って帰りますと伝えました

 

主催者の方か好意的で

とりあえず向かってください

お待ちしていますと

言ってくださいました

 

 

ノロノロと動く車の中で

何を考えていたのか

今となっては思い出せないほど

放心状態だったと思います

 

せっかくここまで

みんなの助けを借りてできたのに

子供たちの喜ぶ顔が見れると

思っていたのに

 

するとどうしたのでしょうか

 

車の列がだんだんと

スピードを出して動き始めました

 

奇跡でも起きたのか?

 

とにかく

動き出したことに感謝し

ナビの到着予測時間を見てみると

 

なんと12時02分

 

早速現地に電話すると

わかりました!

会場の入り口でお待ちしています!

 

 

自分を信頼して待ってくれている友人のために

約束の時間を守るため走り続ける

これはまるで

走れ!メロス!

 

知らんがなチュー

 

 

到着時間は

まさに奇跡的な12時ジャスト

 

 

私は車を入口に止めて

荷物を下ろした瞬間に

椅子にへたれ込んでしまいした

 

会場までは

スタッフさんたちが総出で

運んでくれました

 

この依頼を受けて

本当に良かったんだと

 

だって

岡崎のジャムおじさんの名にかけて

70人ものおいしい笑顔を守ったんだから

 

 

そしてまた

自分もまだまだやれるじゃん!と

認めて褒めてあげることもできました

 

 

帰りコンビニで買った

コーヒーと肉まんをほうばりながら

しみじみするのでした