我が家の目下の悩み…というか、怒りの種である。

少なくとも、家族のうち私だけは間違いなく煮えたぎっている。

なにかというと、マンション階下の副流煙だ。

毎日毎日、晩になると断続的に煙が昇ってくる。

街中のカフェやレストランでの話ではない。

安らぎの場である自宅での話だ。

階下は季節を問わず南向きのベランダで喫煙しているらしいが、夏は基本的に南風。

しかも晩になっても気温が下がらないため、なかなか北風に切り替わらない。

よって、ベランダでタバコを吸われると、その煙がそっくりそのまま上の部屋、つまりは我が家に流れ込むわけだ。

母は、「一度言ってしまったら終わりだから」と訳の分からない奥ゆかしさを見せるけれども、負けずに度々立ち上ってくるニンニク臭や胡麻油臭とはわけがちがう。

タバコは百害あって一利なし。

我が家では、禁煙になかなか踏み切れない父親ですら、家の中ではほぼ吸わないようになった。

だからこそ、連日の副流煙が許せないのだ。

そして今夜も、階下に向かってバケツで水まきをしたくなる。