忘れる

距離を置く

決別する

解き放たれる





地の果てまで遠く投げてしまいたいものも

ちぎれそうに抱きしめて離したくないものも

どちらとも





そうでもしなければ

変わるなんてことは

できないのかもしれない





鈍い人間は

吹かれても降られても

きっと鈍いままで

風に舞い上がる砂が目に入って涙が出ると

そのたびに

それがいつか感じたことのある痛みだということに気付く

そうしてきっと

繰り返し時を必要としながら

ひとつひとつ

痛みを体で憶えていくのだ

そういうふうにしか前に進めないから





自由って

ほんとうに自分が大切にしたいものって

何なのだろう

答えは自分の中からしか出てこない

そんな当たり前のことに気付くのに

ずいぶん遠回りしてしまった