コロナ感染騒動顛末記
以前に「年寄り二人ぐらし」のタイトルで寄稿していただいたS・Mさん。
その後、機嫌よく暮らしておられると思っていたのですが、2022年年末、突然の電話が・・
何かと世話をしている娘さんがコロナに感染した!!
それからの年末年始の大騒動の顛末を寄稿していただきましたので、お届けします。
その後の私達(冬) **としより二人ぐらし続編**
私と夫は八十歳代の二人暮らし。二人とも介護を受ける生活をしている。
夫は心臓病をはじめ、内科的な持病があり「要支援2」。ヘルパーや医師、看護師、リハビリの先生や薬剤師の訪問を受けている。
私は首や腰・左手小指の手術後手足の痺れや痛みがあり、ボルトの入った腰は痛く長時間立つ、歩くが不自由で、やはり「要支援2」。
リハビリのための通院、入浴介助にヘルパーさんをお願いしている。
食事・買い物は生協の配達を利用し、娘の助けもあって何とか暮らしている。
昨年(2022年)秋の終りころから、夫の体調が悪くなり関西医大に娘と何度も通院し投薬を受けるがなかなか良くならず。
「入院を考えたら?」と、訪問診療のドクターや看護師さんに言われたが
病院の医師からは「病院はコロナがいっぱいでキケン。自宅にいる方が安心」と言われてしまった。
二年前の(2021年)十二月には、何度も「今夜か明日がヤマと考えてください」と言われており何とか新しい年を迎えられたらと祈りつつ過ごした時を思い出した。
「今回も又、十二月やな~」と思いつつクリスマスを過ごしている内に、夫は少し元気を取り戻してきた。
その大みそか、娘からの電話。
「コロナ陽性になった。二人とも検査して!」に、
二人とも慌てて抗原検査キットを・・
結果は陽性だった。
しかし大した症状はない。
が、私は十日程前から咳が出ていた。
それでも熱は無くかかりつけ医院では「喉が少し赤い」と風邪の薬をいただいていた。
元々「ぜんそく」のような咳をしているので、風邪をひくとしつこいのはいつものこと。
二人とも検査結果を見て「これがあのコロナ?」と思ったが、陽性に違いない。
娘は少し熱気味で咳もあり何回か検査をしたとのこと。
また「六十五歳以上だと医師の診断を受けて保健所に届けないといけない」と娘は言う。
夫の方は訪問診療所へ相談するとメールで検査結果の写真を送れば診断し保健所への届け出もして下さることとなった。
しかし、その「メールで写真を送る」のには、モタツイた。
やったことのないことは急には出来ない。
モタモタの末、結局はラインで娘のところに送り、
娘から医師のところに送ってもらって大みそかの夜は終わった。
「紅白歌合戦」などは思いもしなかった。
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新年には娘が来てくれ「お互いコロナらしくないネ」に、ひと安心しながら三人で食事をした。
暫くして保健所から電話が入り、夫の住所・名前等の確認と症状を訊かれ「外出しないよう」と言われた。
(私としてはたいした症状がないのは予防接種が効いていたのかもしれない等と思う。)
娘は「実は八十一歳の母も陽性です」と保健所の担当者に言うと
「そういうことなら医師の診断書を持って届け出て下さい」とのお言葉。
「お正月の真っただ中、どこで診断を受けるのかな~?」
そうして続いて言われた言葉は
「タクシーは使わないで!」
「公共の交通機関を使わないで!」
「それなら救急車を出してくれるのですか」
の問いに
「それは出来ません」だった。ガーン!!
「歩いて行け」というのやろうな~。
それどころか、お正月なので開いている医院はわずか。
どんなに電話をしてもかからない。
再び保健所に「こんな場合はどうすれば?」
「救急診療所に行かれたら?」
そこで陽性の娘の運転で救急診療所に行くと二階まで並んでおられる。
私は直接受付に行き
「コロナ陽性です」と告げると
「あなたは外出してはいけないんですよ。ここに来てもいけない。帰りなさい」
と言われた。
「保健所がここに行きなさい。と言われた」
「ここは保健所ではありません」
「そんなことわかってます」
のやりとりの後、やむを得ず帰ることにした。
「たらいまわしもええとこやな~」
と思わず我ながら嫌な言葉が出てしまった。
つづく・・