枚方市は8月10日のホームページで高齢者関連事業所におきまして、集団感染が頻発しています。
感染すると重症化の危険性が高い高齢者への感染を防ぐためにも、
各事業所におかれましては、
国・府から提供されている感染防止教材等を活用し対策の強化を図るとともに、
発生した際の施設における感染拡大防止の対応について再確認いただきますようお願いします。
との広報をしました。
「すずらんの集い」の母体である
「枚方市民の会」では、コロナ感染対策として、介護従事者への定期的なPCR検査の実施を市に対して要望してきました。
現在は無症状者であっても、一定の期間を空けてPCR検査を実施する体制ができています。
しかし、こうしたなかでも介護施設の不安は消えていないのが実情です。
どこで感染するかわからない状態になってしまった現状では、介護従事者がいつ施設にウイルスを持ち込むか、まったく予測できないのが実態なのです。
そうしたなか、介護施設の方から、投稿を頂きました。
以下、その紹介です。
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私は、介護施設で実際に陽性者のケアにあたり、その経験から、新型コロナウイルス対応について思う事を述べたい。
本来、介護施設は、感染した入所者は入院とされていたが、第3、4波と当然のように施設での療養を余儀なくされている。
行政による組織的な介入もなく、施設での自助努力に委ねられ、医療の提供さえ道筋がなかった。
現在は、迅速なPCR検査、医療スタッフの派遣など改善された点もあるが、そもそも、感染症を施設で見ること自体が異常事態だと思う。
医療体制の逼迫等そうせざるを得ないなら、何らかの支援が必要ではないだろうか。そして、感染リスクを負いながら、ケアにあたった職員に対し、長期的な視点からも目を向けて頂きたい。
現在、介護施設では、ワクチン接種が進んできている。
しかし、2回接種を終えると「施設従事者向けの定期PCR検査(無症状)」の利用はできない。
私たちが安心して働ける環境が後退しないか懸念している。
( 介護事業所 O )
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投稿に書かれている
「しかし、2回接種を終えると「施設従事者向けの定期PCR検査(無症状)」の利用はできない。」
の件ですが、投稿者がどういう状況から、無症状者へのPCR検査ができなくなると判断されたかは不明だったのですがその後の状況調査で
枚方市は事業所あてに、6月時点で
「新型コロナワクチンを2回接種した方で、2週間経過した方は、定期PCR検査の受検対象外とします」
という内容のメールが送っていたことが判明しました。
その後、7月には定期PCR検査は9月迄延長との通知がされました。
その際には、ワクチン接種者対象外の文言がなかったので、事業所の方が確認すると、接種者も受検して良いとの回答だったそうです
6月15日の「市民の会」の要請行動の際にも市の担当者は、
「ワクチン接種が進めばPCR検査の必要性がなくなる」とのニュアンスの発言をしていました。
これに対し、市民の会のメンバーから「PCR検査はなくなるの?」との問いかけに、
「(施設での定期的なPCR検査が)絶対だめとは言わない」
との回答で、7月2日に市から届いた回答書にも、施設での定期的なPCR検査を廃止するとの文言は見当たりませんので、市も対応に揺れ動いている様子が見受けられます。
現時点では、変異ウイルスが拡散しているとの報道があり、枚方市の感染者も一時期一けたに落ちていたのが、8月12日の新聞報道では50名以上が感染する事態になってしまいました。
ワクチン接種後も感染するとの見解も示されており、介護従事者には、無症状者であっても定期的な検査が必要です。今後も感染を避けるためのPCR検査を強く要請していきたいです。
(すずらんの集い 松田)