枚方市で地域密着型デイサービスの管理者相談員をしております。

短時間、定員10名、リハビリ目的で皆さまにご利用頂いています。

 

 

介護の仕事に携わり十数年、

これほど毎日不安と隣り合わせで仕事に向かった日はありません。

今年に入り始まった新型コロナウイルスの感染拡大。

一番の不安は、当施設でクラスターが発生したら…感染者が出て重症化したら…。

安全のため、一時休業の選択肢もありますが、小規模デイ一つで運営する私たちにとって、

営業せずに従業員の給料を保障できる余裕はなく、予防対策をしながら営業を続けてきました。

 

 

しかし、緊急事態宣言が発令された時期は

利用者様のおよそ3分の1の方が利用を自粛され、

スタッフの勤務時間を削るなど、経費を抑える努力をしましたが大幅な赤字となりました。

 

そんな中、厚労省から、介護報酬がアップとなる「特例報酬」が発表されましたが、

それは一部の利用者様に負担金が発生するもので、

何度、解釈文を読み返しても自分の中で筋が通らず、

負担頂く利用者様にどう説明すればよいのかと悩みました。

 

この報酬を算定するしないで、スタッフ間でも揉めました。

頭を下げ説明すると、皆さん快諾して下さり、またそれにも心が痛みました。

新型コロナウイルスに関連した施策ならば、公的資金のみで援助するのが適切ではないでしょうか。運営者にとってとても有難い助け船ですが、心から感謝できず、残念です。

私は、初めての介護現場で理想と現実のギャップに疲れ、

一度この仕事から離れましたが、また縁があり戻ってきました。

 

今の職場は、理想に近い場所ですが運営の厳しさも感じています。

課題は山積みですが、心折れず一日一日を大切に、その日の出会いを大切にし、

これからもこの仕事に携わっていきたいと思います。

 

 

 

枚方市内 デイサービス事業所 職員

 

 

 

特例報酬とは

新型コロナウイルス感染症に対応するために厚労省が発した事務連絡。

介護保険の通所系サービスと短期入所系サービスについて、

介護報酬の上乗せを臨時的に認めるもの。

利用者が支払う利用料にも反映されるため、

利用者は実際の利用時間以上の利用料(利用者負担は1~3割)を支払うことになる。

負担金額は、通所サービスの場合、利用時間の長さで利用料が決まる。