個人通信「すずらん通信」 2月号ができました。



【1面】


命がいちばん!!  「対テロ戦争」はダメ!!難民の支援や貧困をなくすために、私達みんなが力を合わせよう

連日、マスコミ等で報道されている「イスラム国」による人質事件は、最悪の事態を招いてしまった。「イスラム国」の残虐行為に強い『怒り』をもち、犠牲になられた方々のご冥福を祈ると共にご家族に哀悼の意を表明します。介護の現場で多くの介護される方の「命の尊厳」に向き合いながら働いてきた私には、この間の「命の軽さを許す社会」に変えられていることに衝撃をうけている。政府は、昨年から二人の日本人が拘束されていることを知っていたにもかかわらず、安倍首相が中東を訪問し「イスラム国」と闘う周辺各国に、2億ドル程度の資金協力を表明した(1月17日のエジプトでの発言)。このことが、「イスラム国」に対して一層、緊張をあおったことは、周知の事実であり「人命を最優先に考えている」姿勢ではない。

イラクやシリアでは、今も米軍をはじめ「有志」連合軍(英・仏・豪・加・バーレーン・アラブ首長国連邦など)による空爆が行われ、多くの市民が殺されている。民間団体によると、昨年1年間にシリアでは3万9千人~7万人、イラクでも1万7049人(そのうち「イスラム国」の攻撃による死者は4325人)もの市民が死亡したと報告されている。

ほとんど報道はされないが、日本の「海外基地」ジプチ(アフリカ東部)では、自衛隊が米軍や仏軍と共同使用し、ジプチから出撃する自衛隊艦船と航空機は、対「イスラム国」のペルシャ湾共同軍事演習に参加している。このジプチの基地は、当初、海賊対策を名目に設けられた拠点であるが、政府は今後、「中東有事」に備え多目的に使えるように基地の強化を検討している(1/19付け朝日新聞)。

 このような軍事力に依拠する限り、「テロとの闘い」が解決しないことは、10年前のイラク戦争以降の中東の動きを見てもあきらか。ますます多くの市民の命を奪い、犠牲者をつくり出していく。それは、後藤健二さんの命をかけて伝えようとした「思い」を、踏みにじる行為であり、断じて許されるものではない。

 私は、どのようなことがあろうとも「命」を交渉材料に使うことを許すことはできない。「殺戮の瞬間」を動画で発信するということに震撼する。空爆により人々を無差別に殺戮することも、許すことはできない。「命への尊厳」をあらためて思う。緊迫した世界の情勢の中、人類の叡智を信じたい。


【2面】

介護に直面する市民からこんな声が届きました。

      

55歳をすぎてから、介護ヘルパーの資格を取り、少数ですが、利用者さんのお世話をしています。その体験と、認知の父親の介護の経験から分かったことは、介護職は専門職だということです。

 この仕事がなかったら、命をつなぐことが困難な人、生活が成り立たなくなる家族は数えきれません。また、人生の終盤を介護してもらう立場になった人は、表現の仕方は違っていても、今の自分やこれまでの人生を否定的にとらえたり、生活保護などの福祉や人の世話になることに負い目を感じておられます。私は、限られた時間で必要な支援をしながら、少しでも前向きな気持ちになるような会話をするように努力していますが、介護の現場では、利用者さんの様々な経験や価値観、性格を理解し、根気強く関わっている人たちがたくさんいます。「これ以上は無理」といいわけしたいところを、仕事に対する誇りと良心でがんばっているのです。技術、体力、知識はもちろん、人間性が大きく問われる専門職です。「3K」という言葉では片づけられません。

 入院で一気に認知症がすすんだ父が、家庭で、デイサービスや訪問介護の力を借りて症状が落ち着いていく様子を見ていると、その人や家庭環境にあった介護サービスを受けることがどんなに大切かがわかります。家族が介護で行き詰まった時に、ヘルパーさんに見せる父の満面の笑みや、施設のショートステイには本当に助けられました。

 どんな人もいつかは、誰かの介護に身をゆだねねばならない時が来ます。人間としての尊厳が守られる介護のために、そして、職員が誇りを持って働き続けられるように、職員の待遇改善を強く望みます。

 福祉の現場で地道に働き続けてきた松田久子さん。福祉現場の様々な声を集め、枚方市政に反映して下さい。国の介護報酬引き下げなど言語道断。枚方市が福祉を大切にする市になるよう、松田さんの活躍を期待しています。