柔と耕作(松田)の新婚日記 15日目 (夜編第3部)

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      一方こちらは柔達が女湯に入ると同時に男湯に入った3人だが脱衣所で服を全て脱ぎ
      下半身にタオルを巻いて風呂場に入り湯船の傍で腰を下ろしタオルを取って掛け湯を
      すると湯船に浸かった。

      佐藤「初めて入ったが良い風呂だな。」

      耕作「何年か前に風呂だけ改修したそうだ。」

      三浦「それまではどんな風呂だったんだ?」

      耕作「良く覚えて無いが狭かった印象は有るな。」

      佐藤「今はどうなんだ?」

      耕作「こっちも広いが女湯はこっちよりもう少し広いかな?」

      三浦「おい、何で女湯の事なんか知ってるんだ?」

      耕作「あ~、この前柔と一緒に掃除したから知ってるんだよ。」

      佐藤「本当に掃除なのか?」

      耕作「当たり前じゃないか、お客さんの使う風呂で一緒に入ったりするか。」

      佐藤「お客さんの使う風呂じゃ無かったら一緒に入ったのか?」

      耕作「そんな事はしないさ、柔が嫌がる事なんて出来ないからな。」

      耕作「俺の事は良いんだよ。」

      耕作「お前達はどうなんだ?お互いに少しは打ち解けたか?」

      佐藤「さっき明日の予定を話したんだが、舞さんは結構色々なアイデアを出してくれてたよ。」

      耕作「そうか、彼女らしいな、良かったな。」

      三浦「美咲さんは何とか会話を途切れさせない様に頑張ってたな。」

      耕作「柔の言った事を早速実践してたんだ。」

      佐藤「今日子さんは控え目だが舞さんと美咲さんの為に良いアドバイスをしてたな。」

      耕作「あの子は後輩思いの良い子だからね。」

      耕作「これから遠距離交際になるんだが、その辺りはどう考えてるんだ?」

      佐藤「舞さんも言ってたけど電話と手紙でのやり取りを暫くはする事になるかな。」

      三浦「美咲さんも同じ事を言ってたよ。」

      耕作「まあ、それしかないよな。」

      佐藤「なあ、松田、お前がアメリカに居る時も同じだったのか?」

      耕作「そうだよ、俺が手紙を出して柔が返事を送ってくれてた。」

      三浦「松田?お前達は交際してた訳じゃ無くて一緒に居ただけなのに、どうして結婚まで
          考える様になったんだ?」

      耕作「一番の理由はお互いを必要としてたからかな?」

      佐藤「何故必要としてたんだ?」

      耕作「俺は柔の大らかさに癒されてたし、柔は俺が居ると試合で集中出来るって言ってた。」

      耕作「俺は柔には柔道に集中して貰いたかったから一緒に居ようって決めたんだ。」

      耕作「柔も俺の世話をしたいから一緒に居たいって言ってたな。」

      三浦「そうか、お互いを必要とすれば良いのか。」

      耕作「そうだな、それが何かは自分達で見付けるしか無いけど。」

      耕作「その為にも柔が言ってた様にお互いを理解するまで話すしかないと思うよ。」

      佐藤「それってどうやって話せば良いんだ?」

      耕作「相手をどう思ってるかを含めた自分の色んな考えを話せば良いんじゃないかな。」

      三浦「なるほど、相手の考えを聞き出すって言うのも有りだな。」

      耕作「そうすればお互いの考えが分かってくるから良いと思うよ。」

      耕作「どれ体を洗うか。」

      佐藤「そうするか。」

      三浦「そうだな。」

      耕作達は湯船を出ると腰にタオルを巻いて洗い場へ行き体を洗った。

      佐藤「俺は女性と付き合うのも初めてなんだが何か気を付ける事とか有るか?」

      三浦「俺もそれは知りたいな。」

      耕作「俺も柔と一緒には居たが付き合ってた訳じゃ無いからな~。」

      耕作「アメリカで一緒の時の経験からで良いなら話すけど。」

      佐藤「それでも良いよ。」

      三浦「俺もそれで構わないよ。」

      耕作「そうだな~、相手の良い所は惜しみなく褒める、相手の細かい変化に気を付けて、
          そこを褒める、話す時は相手の表情を良く見ておく、位かな?」

      佐藤「細かい変化ってなんだ?」

      耕作「髪飾りが変わってるとか、顔色はどうか元気そうなのかって事だよ。」

      耕作「あ、後、服装も褒めた方が良いかも。」

      三浦「服装をどうやって褒めるんだ?」

      耕作「可愛いねとか似合ってるねとか君の魅力を引き出してるとかかな?」

      佐藤「お前、それ柔さんに言ってたのか?」

      耕作「ああ、言ってたよ?柔も喜んでた。」

      三浦「褒める時は自分が恥ずかしいと思ったら駄目なんだな?」

      耕作「そうだな、少し微笑んで褒めた方が良いかもしれないよ。」

      佐藤「表情を見るって言うのはどうしてだ?」

      耕作「自分が言った言葉でどう言う反応をしてるか見ないとね。」

      三浦「なるほど、自分が言った事に対してどう思ってるかを見極めるって事か。」

      耕作「そうそう、そうすれば言った言葉で不機嫌そうなら直ぐ訂正出来るし。」

      耕作「洗い終わったからもう一回浸かろうか。」

      佐藤「そうだな。」

      三浦「分かった。」

      耕作達は腰にタオルを巻いて湯船の傍へ行き腰を落としタオルを外して掛け湯をすると
      湯船に浸かった。

      耕作「後一つ、これはかなり重要だから。」

      佐藤「何だ?」

      耕作「もし食事を作って貰ったら率直な意見を言うのも良いがまず褒める事かな。」

      耕作「褒めた後にもう少し辛目が良いとか甘目が良いとか言った方が良いぞ。」

      三浦「例えを言ってくれないか?」

      耕作「良いよ、『これ凄く美味しいよ、ただもう少し塩分が欲しいかな?』って言う感じだな。」

      佐藤「ほ~、お前そんな事も柔さんに言ったのか?」

      耕作「いや、柔の作る料理は文句の付け様が無かったから何も言ってないよ。」

      三浦「じゃあ、ただ美味しいって言ってただけなのか?」

      耕作「実際、美味かったからそうとしか言えないしな。」

      耕作「そうなるのはもっと親しくなってからだとは思うけど。」

      佐藤「それもそうか、お互いに行き来し始めてからになりそうだ。」

      三浦「そうだな、そこまで行き着かないと駄目って事か。」

      耕作「何にしても焦らない事だよ、焦ると自分を見失いがちになるから。」

      三浦「確かに、それは言えるな、勉学でもそうだから。」

      佐藤「気長に行くしかないか。」

      耕作「気長でも良いけど、注意する事は相手が求婚して欲しいかどうかを見極める事かな。」

      佐藤「それはどう見極めれば良いんだ?」

      耕作「行き来し始めたとしても同じ屋根の下には泊まらないだろう?」

      佐藤「それは出来ないだろうな。」

      三浦「俺もそれは無理だな。」

      耕作「当然、相手もそう思ってるはずだから、相手が泊まっても良いと言った時は求婚の合図
          だと思って間違いないから、その時を逃さずにプロポーズしたら良いと思うよ。」

      耕作「仮にその時もう少し時間をと言われても落胆せずに次の機会に再度言えば良いよ。」

      佐藤「なるほど、それってお前の実体験なのか?」

      耕作「ああ、勿論そうだよ、柔が渡米してきた時点で結婚を意識したと言ってたから
          まず間違いないんじゃないかな。」

      耕作「まあ、俺はその事はプロポーズの時は知らなかったんだけどね。」

      三浦「色々とありがとうな、参考になったよ。」

      佐藤「松田、貴重な意見ありがとう、参考にさせて貰うよ。」

      耕作「2人とも上手くいく様に祈ってるよ。」

      耕作「じゃあ、そろそろ出ようか。」

      三浦「「そうだな、逆上せそうだ。」

      佐藤「分かった、出よう。」

      耕作達はタオルで軽く拭き上げて脱衣所に向かった。
      脱衣所で耕作は2人に新しいタオルを渡し皆それで体をきれいに拭き上げて
      耕作は下着と寝間着、三浦と佐藤は下着と耕作が貸したジャージを着た。

      佐藤「少し小さいな。」

      耕作「仕方ないだろう?高校の時のなんだから。」

      三浦「俺のも小さいな、まあ、服を着て寝る訳にも行かないし仕方ないな。」

      耕作「そうそう、文句言わずに着なさい。」

      佐藤「ははは、親に言われたみたいだよ。」

      三浦「まったくだ、でも、松田は妻帯者だからな、まだ親にはなって無いが。」

      耕作「皆待ってるかもしれないから食堂に行ってみるか。」

      佐藤「分かった。」

      三浦「そうだな、行ってみよう。」

      耕作達は脱衣所を出ると食堂へ向かった。



      食堂では柔達が飲み物を買って待っていた。

      耕作「遅くなった、待ってた?」

      柔「ううん、あたし達もさっきここに来たばかりだよ。」

      柔「舞さんと美咲さんが佐藤さんと先生にビール買ってるから。」

      柔「勿論、あなたにはあたしが買ってるよ?」

      舞「良かったら、どうぞ。」

      佐藤「舞さん、すみません、ありがとう。」

      美咲「三浦さん、良かったらこれどうぞ。」

      三浦「美咲さん、ありがとう、いただきます。」

      柔「はい、あなたにはこれね。」

      耕作「何時もありがとね。」

      キョンキョン「皆、良いな~、私も早くそう言うのがしてみたいよ~。」

      柔「あ~、キョンキョン、ごめんね~、見せ付けようとしてるんじゃないからね?」

      舞「今日子先輩、すみませ~ん。」

      美咲「先輩、ごめんなさ~い。」

      キョンキョン「冗談ですよ~、一緒に買った時に何も言わなかったでしょう?」

      柔「あ~、キョンキョンが冗談を言ってる~。」

      美咲「今日子先輩でも冗談を言うんだ・・。」

      舞「先輩、してやられちゃいました、さすがです。」

      7人「ふふふ。」

      耕作「どうする?直ぐに部屋に戻るかい?それとも少しここで話していく?」

      柔「あたしはどっちでも良いけど折角全員いるんだし、お話しましょうか?」

      キョンキョン「そうですね。」

      舞「それが良いで~す。」

      美咲「私も少しお話したいです。」

      佐藤「俺もそれで良いよ。」

      三浦「俺もかな?」

      耕作「じゃあ、取敢えず座ろうか。」

      キョンキョン、舞、美咲「は~い。」

      佐藤、三浦「分かった。」

      柔「じゃあ、キョンキョンはまたあたし達の方で。」

      キョンキョン「はい、そうしますね。」

      耕作が座ると両側に柔とキョンキョンが座って向かい側に佐藤、舞と三浦、美咲が並んで座った。

      柔「唐突ですが!」

      柔「女性陣はジュースですけど、皆が上手くいく様に祈念して乾杯をしたいと思います。」

      柔「ご唱和下さい。」

      キョンキョン、舞、美咲「は~い。」

      耕作、佐藤、三浦「分かった。」

      柔「皆の幸せを祈って、かんぱ~い。」

      6人「かんぱ~い。」

      佐藤「あ~、舞さん、ビール美味しいです。」

      三浦「美咲さん、湯上りのビール最高です。」

      舞「喜んでくれて、私も嬉しいです。」

      美咲「美味しそうに飲んで頂けて、嬉しいです。」

      キョンキョン「まあ、まあ、仲の良い事でございますね~。」

      柔「キョンキョン?羨ましいの?」

      キョンキョン「いいえ、私も頑張らないとって思っただけです。」

      柔「大丈夫、キョンキョンなら。」

      舞「そうですよ、先輩なら必ず上手くいきますから。」

      美咲「先輩、帰ったら彼に会いに行ってあげて下さいね。」

      キョンキョン「ふふふ、2人ともありがとう。」

      柔「佐藤さん、先生、明日キョンキョン達の事よろしくお願いしますね。」

      佐藤「はい、お任せ下さい。」

      三浦「勿論です、しっかり楽しんで貰うつもりです。」

      キョンキョン「よろしくお願いします。」

      舞「私も盛り上げるつもりなので、お願いしま~す。」

      美咲「私もお願いします。」

      柔「空港に見送りに来た後もどこかへ行く予定ですか?」

      佐藤「一応、秋田駅周辺を車で周りながら色々見て貰おうかと思ってます。」

      佐藤「そこで寄りたい場所が有れば寄って中を案内します。」

      三浦「この事はさっき話した時に皆さんの同意は貰ってます。」

      柔「なるほど、駅から見ただけでしたけど、賑やかそうだったから良いと思いますよ。」

      耕作「晩御飯はどうするんだ?」

      佐藤「晩御飯前までには、ここに送り届けるよ。」

      耕作「いや、俺が聞きたいのはお前達はどうするかなんだけど?」

      三浦「俺達は自分の家に帰ってから食べるつもりだよ。」

      耕作「皆でここで一緒には食べないのか?」

      佐藤「いや、さすがに2日連続って言うのは迷惑だろう?」

      三浦「お前のご両親にも負担を掛けたくないしな。」

      耕作「何なら、明日頼んでおいても良いけど?」

      耕作「費用的な負担の事なら昼を2回抜く事になるから、その分で賄えるから気にするな。」

      耕作「ここは一応3食付きで料金設定してるからな。」

      耕作「キョンキョン達には申し訳無いけど。」

      キョンキョン「いえ、舞や美咲の為なら気にしませんから。」

      キョンキョン「それに一回分は松田さんに出して頂いていますし。」

      美咲「私も気にしませんよ、ご一緒に食事出来る事の方が嬉しいです。」

      舞「私も美咲と同じです、旦那様と柔さんには感謝しか有りません。」

      耕作「そう言って貰うと助かるよ。」

      耕作「それと俺の両親は面倒見が良いから迷惑とは思わないよ、だから気にしなくて良いよ。」

      柔「舞さんと美咲さんはどう思ってるの?」

      美咲「それは少しでも長く一緒に居たいですから。」

      舞「私も美咲と同じで、一緒に過ごせる時間は長い方が良いです。」

      キョンキョン「舞も美咲もこう言ってますから、ご一緒に晩御飯までお付き合い願えませんか?」

      三浦「分かりました、そこまで言われるのでしたらご一緒させて頂きます。」

      佐藤「俺もそうさせて頂こうかと思います。」

      佐藤「松田、頼んでも良いか?」

      耕作「ああ、勿論構わないよ、明日の朝か昼にでも話しておくから。」

      三浦「すまないな、よろしく頼むよ。」

      耕作「ご飯を食べ終わっても暫く居て良いから。」

      耕作「何なら風呂まで入っても良いぞ?」

      佐藤「いや、さすがに風呂は帰ってから入るよ。」

      三浦「俺もそうするつもりだから。」

      耕作「分かった、風呂は無しって事で、ここで暫く話す事だけ両親には話しておくから。」

      佐藤「それでお願いするよ。」

      柔「佐藤さんと先生は朝食はどうします?」

      佐藤「俺達の出る時間は早いから間に合わないでしょう?」

      柔「ご飯は今から炊いておけば有るから食べるなら何か作りますよ?」

      三浦「その時間にもう起きてるんですか?」

      柔「あたしは朝練するから5時起きですよ?」

      キョンキョン「そんなに早く起きてるんですか?」

      柔「うん、もう習慣化してるから自然にその時間には目が覚めるの。」

      舞「やっぱり、凄いですよ、柔さんは。」

      美咲「そうだよね、私はまだ寝てる時間ですよ。」

      柔「それでどうします?先生は出来れば食べた方が良いと思うんですけど。」

      美咲「あ、練習が有るんでしたよね?」

      三浦「そうですね、8時からだからその20分前位には学校に行ってないといけませんから。」

      柔「じゃあ、無理にでも食べていって下さい。」

      柔「6時半には食べられる様にしておきますから。」

      美咲「あの、柔さん?」

      柔「うん?美咲さん、どうしたの?」

      美咲「私も作るのを手伝わせて下さい。」

      柔「無理しなくて良いよ?」

      美咲「どうしても作りたいんです。」

      柔「あっ、そう言う事ね、分かった、じゃあ、6時に起こしに行くけど良いかな?」

      美咲「はい、お願いします。」

      舞「柔さん、私も一緒に起こして下さい。」

      柔「舞さんも作るのを手伝うの?」

      舞「はい、作る人数が多ければ、それだけ早く出来ると思うので。」

      柔「分かった、それじゃ、お願いするね。」

      舞「よろしくお願いします。」

      柔「という事になりましたけど、おかずのご要望とか有りますか?」

      柔「無ければ適当に見繕って作りますけど、それで良いですか?」

      佐藤「おかずはお任せします。」

      三浦「俺も出されたものは何でも頂きますから。」

      柔「分かりました、じゃあ、卵焼きと焼き魚にしますね。」

      佐藤「おぉ~、卵焼きですか、是非、お願いします。」

      三浦「焼き魚、良いですね、お願いします。」

      柔「じゃあ、舞さんはお味噌汁、美咲さんは焼き魚を作って貰って良いですか?」

      舞「はい、頑張ります。」

      美咲「焼き魚は任せて下さい。」

      美咲「柔さん、卵焼き作れるんですね。」

      耕作「プロ並みの出来と味だよ。」

      キョンキョン「私も作ってる所見たいので起こして下さい。」

      柔「うふふ、分かった~、キョンキョンも起こすね。」

      佐藤「プロ並みの出来と味、楽しみだな~。」

      舞「佐藤さんって卵焼き好きなんですか?」

      佐藤「はい、大好きなんですよ。」

      舞「ムムム、私も作り方習おうかな。」

      柔「うふ、舞さん、お味噌汁作りながら見てても良いよ。」

      美咲「私も見てて良いですか?」

      柔「勿論、良いに決まってるじゃない。」

      耕作「ふふふ、朝から厨房は賑やかになりそうだね。」

      佐藤「朝食が楽しみなのは久しぶりかも。」

      三浦「俺もそうだよ、楽しみだ。」

      柔「じゃあ、早く寝た方が良いですね。」

      キョンキョン「そうですね、早く起きないといけないから。」

      舞「そうしましょう。」

      美咲「うん、今から寝ないと起きられないかもだし。」

      耕作「じゃあ、今夜はこれでお開きって事にしようか。」

      キョンキョン、舞、美咲「は~い。」

      佐藤、三浦「分かった。」

      柔「それじゃ、皆早く寝てね~、おやすみ~。」

      キョンキョン、舞、美咲「おやすみなさい。」

      佐藤、三浦「おやすみ~。」

      耕作「皆、おやすみ。」

      佐藤達とキョンキョン達はそれぞれの部屋に戻って行った。

      柔「あなたは朝どうする?」

      耕作「皆起きてるなら俺も起きようかな。」

      柔「無理しなくても良いよ?」

      耕作「いや、大丈夫だよ、早く寝れば。」

      柔「分かった、じゃあ、部屋に戻りましょうか。」

      耕作「そうだね。」

      柔と耕作も自分達の部屋に向かったが柔が厨房に寄ったので耕作も付いて行った。

      耕作「何かするの?」

      柔「ご飯仕込んでおかないとね?」

      耕作「あ~、さっきそう言ってたね。」

      柔は米を研いで炊飯ジャーに入れるとタイマーをセットした。

      耕作「今何をしたの?」

      柔「タイマーをセットしたよ、これでご飯が炊ける時間を設定出来るの。」

      耕作「ほ~、そう言う便利な機能が付いてるのか。」

      耕作「家のもそう言うのなの?」

      柔「ううん、実家のは普通の炊飯器だよ。」

      耕作「それって面倒じゃないの?」

      柔「良いのよ、食べる時に炊く方が。」

      耕作「そう言うもんなのか。」

      耕作「しかし、君は良くそれの操作方法を知ってたね?」

      柔「お母様から習ったからだよ。」

      耕作「お袋、それを使いこなしてるのか、凄いな。」

      柔「女性は順応性が高いのよ~、生活環境に自分を合わせるのは得意なの~。」

      耕作「お見逸れしました。」

      柔「じゃあ、部屋に戻ろうか。」

      耕作「そうだね。」

      柔と耕作は部屋に戻って行った。



      部屋に着いて耕作が座布団を直すと柔は敷布団を敷き掛布団を半分に畳んでその上に置いた。
      耕作が敷布団の上に座ると柔はコーヒーを淹れて耕作に渡しながら寄り添って座った。

      柔「ここで飲む最後の夜のコーヒーだね。」

      耕作「ありがとね、そうだね。」

      耕作「しかし、君も世話を焼くのが好きだね~。」

      柔「そうなのかな?」

      耕作「それは俺が出会った高校の時もそうじゃなかった?」

      柔「そうだったっけ?」

      耕作「君は高校の柔道部の皆に柔道を教えてたじゃない?頼まれたとはいえね。」

      耕作「その後は自発的に教えてたし。」

      柔「確かに、あなたの言う通り、あたしはそうやってたね。」

      耕作「だから、世話好きだって言ったんだよ。」

      柔「なるほど、そう言う事なのね。」

      柔「ね~、あなた?」

      耕作「どうしたの?」

      柔「明日の朝、佐藤さん達が出て行ったら朝御飯にしようか?皆起きてるし。」

      耕作「それもそうだね、良いと思うよ。」

      耕作「多分、食べてる時に両親が起きてくるだろうから、それで分かるでしょう。」

      柔「あたし達がもう食べてるのがだよね?」

      耕作「うん、2人とも驚くだろうけど。」

      柔「お母様達の分も作っておこうかな?」

      耕作「君が手間じゃ無ければそうしても良いよ。」

      柔「7人分も9人分も大して変わらないから作っておくね。」

      柔「それと皆出て行った後どうする?」

      耕作「君は何か有るの?」

      柔「お風呂のお掃除位かな?」

      耕作「それは俺も手伝うよ。」

      柔「ほんと?良いの?」

      耕作「俺一人で部屋に居ても仕方ないしね。」

      柔「うふふ、じゃあ、お願いしま~す。」

      柔「その後はここでお話でもしてようか?」

      耕作「うん、それで良いよ。」

      柔「明日は、帰ったらあなたの会社に寄ってあたしの会社と富士子さんに電話かな?」

      耕作「そうだね。」

      柔「あなたは明日の原稿はどうするの?」

      耕作「君が夕方練習したらそれを書くし、しなかったら別な事を書くよ。」

      柔「別な事って?」

      耕作「ここでの練習を通しての記事かな?」

      柔「どんな風に?」

      耕作「高校に行って練習を始めた時から今日の事を時系列に纏めて、君が何を
          意図してそう言う風に練習を組み立てたのかとかかな?」

      柔「それ良いね、それにしたら?」

      柔「明日の練習は何時もやってるのだから、今あなたが言った内容の方が面白いよ。」

      耕作「君がそう言うならそうしてみるか。」

      耕作「やっぱり、君は編集に向いてるね。」

      柔「そうなの?」

      耕作「複数の内容を比較してどれが良いか判断して取捨選択するのって編集がする事だからね。」

      柔「そうなんだ。」

      耕作「うん、だから君は向いてるって言ったんだ。」

      柔「まあ、あなたのお仕事の領域には入らない様にしてるから、お褒めの言葉として
        受け止めておくね。」

      耕作「でも、これからも記事に対して意見だけはしてね。」

      柔「あなたに聞かれたら答える様にはするよ。」

      耕作「そうしてくれれば助かるよ。」

      柔「そろそろ横になってお話しましょう?」

      耕作「分かった、その方が直ぐ眠れるしね。」

      耕作が横になると柔は掛布団を掛けながら耕作に抱き付く様にして横になった。

      柔「皆はこんな寝方してるのかな?」

      耕作「どうだろう?君は寝相が良いからそうしてても大丈夫だけど。」

      柔「寝相が悪いとどうなるの?」

      耕作「聞いた話だけど足で蹴ったりする人も居るみたいだよ。」

      柔「え~、それは蹴られた人は痛いでしょう?」

      耕作「痛いのもだけど、その所為で目が覚めてしまう方が辛いんじゃないかな?」

      柔「あ~、眠りを妨げられるのか~、それは確かに辛いよね。」

      耕作「その点、君は寝た時の姿勢まま朝までそうしてるから、ありがたいと思ってるよ。」

      柔「でも、寝言を言うのがね~。」

      耕作「気にしなくて良いよ、君の寝言は可愛いから。」

      柔「ほんとに~、それなら良いけど。」

      柔「明日起こす時どうして起こして欲しい?」

      耕作「君がしたい様にで良いよ。」

      柔「うふふ、ほんとに良いの~?」

      耕作「柔道の技は駄目だよ?後飛び乗るとか。」

      柔「もう~、あなたったら~、あたしがあなたにそんな事する訳無いじゃない?」

      耕作「今君が言った言葉が凄く気になったんだけど。」

      柔「ほんとに良いの~?って?」

      耕作「うん、何かしそうな気がしたんだけど。」

      柔「それは声掛けだけで起きなかったらキス位はしようかな~って考えたよ?」

      耕作「あ、それなら別に良いよ、それで。」

      柔「じゃあ、起きるまでキスし続けるとかは?」

      耕作「いや、それは君が大変でしょう?」

      柔「そうでもないよ?」

      耕作「じゃあ、それで良いよ、君のしたい様にして良いから。」

      柔「分かった~、じゃあ、そうやって起こすね。」

      耕作「ちょっと待って?声を掛けてからそうするんだよね?」

      柔「ううん、あなたがそれで良いって言うからキスだけで起こそうかと思ったんだけど。」

      耕作「先に声を掛けてくれないかな?」

      柔「あなたがそうしてって言うならそうするよ。」

      耕作「じゃあ、声を先に掛けて起きなかったらキスして良いからね。」

      柔「分かった~、声を掛けて起きなかったらキスで起こすね。」

      耕作「うん、それで良いよ。」

      耕作「危なかった~、確認して良かったよ。」

      柔「あたし何も危ない事しようとして無いよ?」

      耕作「確かに君は危ない事をしようとはして無いね。」

      柔「でしょう?何で危なかった~って言ったの?」

      耕作「その危ないは確認し忘れそうになった自分に対して危ないって言っただけだから。」

      柔「あ、そうなのね、あたしにじゃ無かったんだ。」

      耕作「そうそう、俺に対して言ったんだ。」

      耕作「それはそうと、また着けて無いんだね。」

      柔「だって~、寝る時は着けないって言ったじゃない?」

      耕作「まあ、そうだけど・・。」

      耕作「うん?って事はさっき食堂でも着けて無かったんだよね?」

      柔「当たり前じゃない~。」

      耕作「佐藤達も居たけど恥ずかしくなかったの?」

      柔「あたしだけならそうだけど、皆もそうだったし。」

      耕作「え~、皆も着けて無かったんだ・・、分からなかったな~。」

      柔「キョンキョン達普段通りにしてたでしょう?」

      耕作「そう言えばそうだったね。」

      柔「お風呂場の脱衣所でお話したから、普段通りしてれば分からないって。」

      耕作「確かに、全然気が付かなかったよ。」

      耕作「君の大胆さも見習ったのかな?」

      柔「どうなんだろう?」

      柔「あたしがあなたに裸を見せたって聞いたから免疫出来たのかもね。」

      耕作「そうなのか、恐るべし女性陣、、だな。」

      柔「女性はね~、開き直ると強いんだから~。」

      耕作「あ~、それは君を見てるから分かってるよ。」

      柔「うふふ、そうだったね~。」

      耕作「そろそろ寝ようか?君も俺も明日は早起きしないといけないし。」

      柔「あなただけじゃないの?早起きしないといけないのって。」

      耕作「そうだったね、君は何時も早いから良いのか。」

      柔「そうだよ?ランニングしないといけないからね。」

      耕作「大変だろうけど頑張って。」

      柔「うん、頑張るね~。」

      耕作「じゃあ、寝ようか。」

      柔「は~い、何時ものしてくれないかな~?」

      耕作「分かってるよ。」

      耕作は柔の頭を撫で続けた。

      柔「うふ、気持ち良いな~、直ぐ眠れそう~。」

      耕作「ゆっくりおやすみ。」

      柔「あなたも早く寝てね~。」

      耕作「そうするよ。」

      柔は目を瞑って暫くすると静かな寝息をたてながら寝てしまった。
      耕作も目を瞑って考え事をしていた。

      耕作「(柔って忙しくしてないと落ち着かないのかな?)」

      耕作「(自分から面倒事を作り出してる気がするんだが。)」

      耕作「(面倒見が良いのは悪い事じゃ無いから良いけど。)」

      耕作「(あの事は聞くと嫌がられそうだったから聞かなかったけど。)」

      耕作「(結局、今日は来てないみたいだな。)」

      耕作「(柔が自分から言わない限りは聞くのは止めておかないとな。)」

      耕作「(下手にプレッシャーを与えない方が良いし。)」

      耕作「(明日も色々と慌しくなりそうだな・・・。)」

      耕作は何時の間にか眠りに落ちていた。