今から15年くらい前かな~
みんなが一目置いていた名人、水谷さんが掲示板に書き込んでいた内容です
某メーカーのアドバイザーをしてたっていう話を聞き、それではうち(志摩グレ会)の顧問になってくださいってお願いしたんですよね。
渋~い厳寒期でみんながグレ一枚二枚という状況でも、毎回数釣りして帰ってきました。場所はくじ引きですよ?
あまりに釣るのでマジな意味で「乱獲王」というあだ名までつきました
こんな人、他に見たこと無い
<ハリス サオのバランス>
情報公開コーナーということで、マル秘のテクニックをオープンにしましょう。 寒の時期はグレにエサを食わすことを最優先に考えてください。先日書きましたが、食い渋り対策は小エサに小針と細ハリスは絶大な効果がありますが、竿を含む全体的なトータルバランスが合ってないと、バラシの連続になります。特に穂先の柔かい柔軟な竿は必需品です。細ハリスになるため当然道糸も1.5号~1.75号になります。
確かに太いハリスでも食ってきますが、細い糸は潮に対するナジミがまったく違ってきますので、釣りやすいのです。道糸もしかりです。闇雲に全体を繊細にするのではなく、必然的にそうなってしまうのです。針を結ぶ時とか、道糸の結束なんかは神経使って慎重に結んでください。昔に比べると、道糸、ハリスとも格段に強くなっていますから、メンテさえしっかりしてあれば、そう簡単に切れません。
今までに1・25号のハリスでグレ49.7㎝、真鯛62センチまでは釣っています。要は全体のトータルバランスを重視しなければいけないのです。大型の魚をかけても意外と暴れずに取り込めるものなんです。それと、こんな仕掛けで釣っていると、スリル満点です(笑)。次はウキのチューニング方法について情報公開します。
<ウキのチューニングについて>
では、ウキのチューニングを公開しますね。一年ぐらい前にこのコーナーで少し紹介したんですが、中通しウキの欠点を環付きウキのメリットで改造しようとしたものなんです。具体的には中通しウキの欠点は、ウキの上部でウキ止めが止まるため、ウキ本体を下に抑え込む力が大きくなり、アタリが出にくいのです。反対に環付きウキはウキ止めがウキ本体の下で止まるため、下に引っ張る力が働いて簡単にウキが沈みます。
これは実際に二本の竿にそれぞれの仕掛けをセットして実験をした結果ですが、明らかに環付きウキのほうがアタリが大きく出ます(ただし、ウキの操作が難しい)。で、中通しウキの最下部にウキ止めが止まるように改造したのです。条件はウキの上部のリング径が4ミリ位でウキ止めのヒゲがそのリング内に引っ掛かることと、下部のリングが2ミリ位であること。そして、その下部リングに、半月シモリ玉をアロンで慎重にセンターに取り付けるだけです。
もう廃番になってしまったS社のウキでCLOSSとHORLUDの二種類がその条件にはまります。 ウキ止めは1.5号のハリスで二重にして結び、上部に3ミリのヒゲを残してカットします。このヒゲが誘いをかけたときに上部リング内に引っ掛かり、仕掛けがスルッと抜けてこないのです。さらにウキが水の抵抗を受けて、誘いが掛けやすいのです。アタリが出た時は下に引っ張る抵抗が小さいため、寒の時期の小さなアタリさえ大きく出ます。今まで???と思ってたアタリが鮮明に出ます。
図で書くとわかりやすいのですが、理論は以上です。 4年前からこのウキと細仕掛けで釣ってますが、抜群の釣果を出しています。 ただし、道糸が細いのでメンテを怠ると高切れして苦労して作ったウキがパ~になりますのでくれグレも注意してくだされ。(改造したウキはミーティングでお披露目します)
<ハリについて>
針はグレとの接点だから、すごく気を使ってます。オイラは夏場鮎釣りをしてますから、針合わせの重要性は痛感してます。で、グレにも針合わせにも気になっていたんです。もう20年以上前のことなんですが、伊豆諸島神津島で尾長グレを掛けてはバラシしていたんですが、民宿に帰ってから渡船屋のオヤジにその事を話していたら、この針を使えって渡されたのがG社の伊豆メジナという針でした。早速使ってみたらバラシがまったくなくって感動して帰ってきました。少しヒネリの入った針でしたが、フトコロの浅い針先の立った針ですがカカリが抜群にいいのです。
早速号数の小さい針を揃えて紀東の釣り場で使ったのですが効果テキメンでした。少し軸が長いのは尾長専用に開発された針なんでしょうけど、カカリの早さは抜群です。ニッパーで軸を少しカットしてヤスリでハリスのスッポ抜けの耳を作って改造しました。それと安い針ですから、焼き入れのバラツキがあります。もっとも重要なのは針先を研ぐ事なんですが焼き入れがあまいといくら研いでも針先が鋭利になりません。一袋15本入りなんですが半分位は使い物になりません。セラミックのヤスリで針先を研いてください。最近はいろんな種類の針が出ていますが、寒の時期はよく使っています。
この針のすごいところは針立ちが抜群にいいことなんです。寒のグレは金魚のように吸っては吐く食べ方しかしませんから、食い込みのいい形状でなくてはなりません。フトコロが小さいのは絶対的です。そして針立ちのいいことは、アタリがあって間髪いれずに合わせますから、針先が立っていないとグレの口腔で滑って針がかりしないのです。その証拠に唇の近くに針が掛っている場合とか、エラや目に掛かっているケースが実に多いのです。
先日の錦のミーティングで釣った優勝魚は口の外の横に掛かっていました(笑)。グレ針は基本的に伊勢尼型を基本としてますから、針先がネムッてます。食わせて掛ける針ですから、掛かりがアマイのです。オイラがセラミックの砥石をベストにぶら下げているのは、針先を研ぐためにあるのです。フトコロの浅い針先の立った研いだ伊豆メジナの針を使ってみなされ、人生変わりますよ(笑)。
<寒グレ攻略 阿曽浦>
2月ミーティングのA浦の攻略法をお知らせしま~す。2月は大型のグレが釣れる一番いい時期ですが、釣り方を間違えるとクソボーズになる厳しい時期ですので、とりあえず磯にあがったら一番深そうなポイントを探してくだされ。針に割玉1号オモリをつけて水深を測り底に着いたら水面ギリギリのところの道糸に、ピンク毛糸の目印をセットし、その1ヒロ下に黄色の毛糸目印をセットして、さらにその半ヒロ下にウキ止めをセットし、徹底的に底を責めてくだされ。
ウキがなじんだら、ジワジワ沈む位にオモリ調整して、道糸を張りながら落とし込む感覚で穂先に集中、コツッとしたアタリが出たら即合わせてください。ウキなんぞにアタリなんか出ませんから、見てなくていいです(笑)。
底から1ヒロ半が勝負ですから、あまり負荷の軽いウキなんか要りません。2Bとか、3B位のウキが使いやすいと思います。一旦底まで落とし込んだら、そ~と1ヒロ半引き上げて、エサの抵抗を感じたなら、再度落とし込んで下さい。オイラが厳寒期によく使うテクで抜群の実績があります。
餌取りのアタリはビリビリしますが、グレのアタリはコツッとハッキリした信号を送ってきます。ハリス、道糸は事前に必ずピ~ンと伸ばしておいてくださいね。そうしないと誘いをかけた時にサシエが安定しませんから、グレが餌を食ってくれません。掛け合わせをしますから、針は多少大き目の5~6号の短軸細めの針がいいと思います。この時期のグレはクソ重たいだけで、そんなに引きませんから、いつもよりワンランク柔かい竿を使用して強引にやりとりせず、やんわりといなして取りこんでください。意外と細い糸でも取り込めれます。 後は運だけです。
べラにカサゴにフグでも釣れればグレが釣れる可能性がありと思わないといけませんよ(笑)。あの手この手を使って、脳ミソが沸騰するくらいの気持ちで釣らな寒のグレは釣れまへんぜ(^。^)。だから寒グレ釣りは面白いのです。 本当に釣れん状況なら、雑魚も釣れへんし、サシエもかじられませんわ。
年に何度かそういう時もあるけど、意外とグレは目の前にいたりするんですよ。何年か前の2月末頃に尾鷲でそんな状況で諦めていたんだけど、最後の手段でウキも外してハリスにG3のオモリだけで攻めたらバタバタと型のいいグレ3枚を釣った思いでがあります。何事もネバーギブアップです。良い釣果、待ってま~す(笑)。
<厳寒期のマキエについて>
マキエについては最近ボイルが流行ってますが、寒の時期はやはり生には敵いません。ボイル以外使用禁止の場所ではボイルを使いますが、ボイルは、ポイントの絞りこみが難しいのと、ピンポイントに捲けないこと、沈下速度が遅いので潮流を考えて撒く必要がある等、とても難しいのです。
高水温で魚の活性が高い時は、エサ取りも多いし、全体に散らばるからいいのですが、寒の時期はマイナス点ばかりなのです。 生のマキエにも工夫が必要です。半解凍したオキアミ3キロをスライサーで粉砕して、オキアミの頭に入っている空気を出して、ブレンドした集魚剤約1袋をよく混ぜ合わせます。
ここで水を少し加えて、硬めに練り込んでください。全体にしっとり感がでてきたら完了です。釣り場へ向かう間にオキアミが完全に溶けて、丁度いい硬さになります。
釣り場に着いたら、別に購入したサシエ用のMサイズオキアミ(ブロック)を海水で解凍し、一部半解凍の状態で、水汲みバケツで保管しておきます。完全に解けたサシエ用オキアミを原型のまま5~6投ずつ、マキエに少し混ぜて下さい。1投のカップに4~5匹のオキアミが入っているのが理想です。面倒だと思ってはいけませんよ。これが大切なんです。撒かれたマキエの粉砕されたオキアミのクズの中に、少量の原型のオキアミが漂っているのが理想です。
サシエは半解凍の中から小粒でプリッとした白い物を選んで、尻尾をハサミでカットして丁寧に針に装着してください。爪で尻尾を取ると上手く針に装着できません。 杓は小さめのカップの物を使用し、ピンポイントで撒いてください。1投で2~3回撒き餌して、仕掛けを必ず同調させてください。 後は運次第です(笑)。
HPのほうの記事ですが、そろそろ古い内容になってきたので削除予定で転載