映画「37seconds」観賞
あー早くも2020年のNo.1出ちゃった
素晴らしいの一言
何故に人は愛をこじらせてしまうのか
障害があろうがなかろうが人は皆弱く、自由を望みながらも何かに自分を犠牲にし、人を想うことで幸せを見失う
自分と異なる者や知らない者に恐怖を抱くのは、人が生き残るために獲得した本能ではあるが、この世に同じ人間などいない
持つ者と持たざる者がいたとして、持つ者が全てを手にしてる訳ではなく、持つ者が手に入れられない物を持たざる者が持っていたりする
この物語の登場人物たちはチョイ役ですらバックボーンが垣間見える
何らかの欠落を持ち、それを受け入れた人々は主人公ユマを受け入れることに垣根がない
それは持たざる者が持つ何かなのかもしれない
逆に登場人物でバックボーンが見えないのがユマと共に旅をする介護士の俊哉である、出番の多さの割にポイントとなるセリフが皆無
ちょっと良さげなセリフを言わせようと思えばチャンスは山ほどあるのだが、それがない
それは介護士として獲得したものなのか、描かれてはいないが彼の欠落なのかも
変に感情を描けば焦点がボヤけるための演出なのかもしれない
籠の中の翼のない鳥にも大空を飛ぶ本能がある、籠を飛び出した鳥の勇気は出会いを引き寄せ運命を切り開く
しかし、翼がなければ1人では空は飛べない
そこでユマを助けるのか舞と俊哉だ
2人がユマを助けるのは同情ではなく共感、そしてユマの勇気に対する称賛か
籠である母親も多くのモノを失い傷ついている
籠の存在価値とは鳥が中にいるからであって、空っぽの籠には存在価値がない
籠が鳥を失う恐怖とは如何なる物か
しかし、翼のない鳥の羽ばたきは籠すらも自由にすることとなる
主人公を演じる佳山明の全てをさらけ出しすような体当たりの演技が素晴らしい
彼女の表情を観るだけでもこの作品には価値がある
http://37seconds.jp/