ステーキはAGEが多いから
絶対避けないといけない！
なんて思っている人は、
完全に健康情報の罠にハマっている。
確かに、どこのAGEに関するサイトを見ても、
AGEを多く摂ると
体内のAGEが増えて老けるから
AGEをなるべく摂らないほうがいい。
AGEが多い食品リストは....
という話が展開されている。
AGEとは、糖とアミノ酸が
結合することで作られる物質の総称。
この反応は体温でも進んでいくため
AGEは自然と体内で作られる。
身近なAGEというと
糖尿病の指標となるHbA1cもそう。
あれは糖化ヘモグロビンと呼ばれ、
AGEの一種。
HbA1cがヘモグロビン全体に占める割合が
6.5%を上回ると糖尿病と診断される。
でも、いくら健康な人でも、
5.6%-6.4%の範囲に入る。
そもそも糖化物質は
体内に一定の割合あるわけだし、
ステーキをいくら食べても糖尿病にならない。
つまり、HbA1c（AGE）は増えない。
また、食品とAGEの関係をを見てみると
味噌
醤油
ビール
焼いた肉
飴色に炒めたたまねぎ
などはメイラード反応とよばれ
生成されたメラノイジンもAGEの一種。
でも、調理してAGEが増えることで
うまみ
香り
コク
が生まれる。
これは調理におけるメイラード反応のおかげ。
シェフが調理をするときに
やたらと焦がしたり
調理でつかった焦げたフライパンを利用して
さらに調理するなどのテクニックは
メイラード反応で生まれた
うまみ、香り、コクを
最大限に引き出そうとするもの。
さらに、以前、国家プロジェクトとして
AGEを減らす食品成分のリストをお示ししたが
このリストの中には
メイラード反応が進んでいる食品
味噌
醤油
がAGEを減らす食品として
リストアップされている。
つまり、
味噌と醤油は
AGEを減らす効果を持つのに
AGEを含む食品なんです。
だから
一概にAGEを摂れば
AGEが増えるわけではない。
だから
焼いたものが美容に悪いといって
無理してローフードに走る必要もない。
だから
ボリュームたっぷりのステーキを食べて
AGEなんて気にせず、楽しめばいい。
だって
メイラード反応で生じたメラノイジンは
抗酸化作用を持っているので
アンチエイジングにつながるわけですから。
このAGEを減らすのに
AGEを含む食品の矛盾については、
実は専門家もわかっていない。
AGE研究というのは最近の分野で
まだまだ見地が浅い。
私が参加した、昨年11月の
糖化ストレス研究会でも
AGE研究のフロントランナーである
同志社大学 生命医科学部
アンチエイジングリサーチセンター教授の
米井嘉一先生もこうおっしゃっていました。
体内にはAGEの代謝経路が
そもそもあるかもしれない。
AGEが体内に蓄積するのは
そのAGEの代謝経路が
破綻、もしくはなんらかの異常が
起こることが原因なのかもしれない。
ここからは推論になってしまうが
肥満や糖尿病の人たちは
その正常なメカニズムが
異常をきたすことにより
体内のAGEが蓄積しているのかもしれない。
ラットでの研究では、
糖尿病のラットに
AGEを多く含む食品を食べさせると
AGEが多くたまることがわかっている。
その反面、健康な人は
AGEを含む食品を食べても
AGEによるダメージはない。
現にHbA1cも正常のままキープしていられる。
アンチエイジングは人生100年時代にとって
ますます注目される研究分野。
いずれこの話も白黒つけられる日がくるでしょう。
今は残念ながらよくわからないので
最適と思える食生活を送り
いつまでもスリムな体型をキープして
日々の体調をモニターしながら
健康診断結果を見ながら
ご自身の健康状態を自分なりに
評価していくしかない。
食生活の整え方と
体型の整え方については
お役に立てると思います。
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