この言葉は、東日本での「被災者の声」である。
もちろん私も被災者の一人だが、被災中心部よりかなり離れていたので、この声のような状態ではない。
でも、かって、この声の爪の垢ほどの経験を持っている。
皆さん、何気なく「家へ帰る」「実家に戻る」などと口にする。しかし、海外で生活するとそんなに容易ではない。
日本人ほど、「家」「土地」に思いを馳せる国民もいないだろう。特に中国人などは、どこの国に行ってもそこが「家」になり「土地」になる。欧米人も一緒だ。
これは、日本人が田畑を耕し、土地に密着した生活をしてきた
農耕民族のDNAなのだろうか。海外では、家に帰ることはホテル
(又は借家)に戻ることを意味する。そこには、歴史も文化もましてや
よく知った仲間やおじさん、おばさんもいないし、その「匂い」すらない。
日本人にとって、「帰る家がない」「帰る土地がない」というのは致命的だ。その昔、先祖が土地に住み、家を造ったように、早く、そうなって欲しいと願う一人である。
