今回は私が中学2年から高校卒業まで
住んで居た家の話をさせて頂きます。
最初に当時の家の事を少しお話しておきますね
その家は昔、某新聞社の配達員宿舎だったものを
居住する下宿人が減った為、一般にも開放している
アパートなんです。トイレが共同で、風呂は無し、
1階に下駄箱があり、靴を脱ぎ、階段で上がる、
そして築30年という古い3階建ての建造物でした。
最初にその物件に決めたのは母で
一緒に連れて行かれた時にイヤな物をすでに
感じて居たのですが、気のせいだろうと思い、
私と祖母は何も言わずに
このアパートに移る事を承諾しました。
その時に、部屋が狭いという理由から
2部屋借りる事にしたのです
階段を3階まで昇ってすぐ正面に1部屋、そしてもう1部屋は
その階段の右手の壁越しに廊下があって、その突き当たりに。
私は母に連れて行かれた時に、階段正面の部屋から出て、
左手の方の奥に凄くイヤな気配を感じていたので、
T字路になってるんですが、そちらに踏み出す気になれず
そちらを見る気にもなれず、もう1部屋借りる事になっていた
その突き当たりの部屋を見ていなかったのです。
(解り辛いと思うので一応 略図参照)
その突き当たりの部屋は私の部屋として使っていいと
言われていたのですが、友達が遊びに来たりしない限り
その部屋には昼間しか居る事ができませんでした
中学の頃は友達などが遊びに来ても、
「なんか出そうな雰囲気やんな~(笑)階段の壁とかに
古時計の跡とかあるし、汚れっぽい手形みたいなのあるし(苦笑)」
などと言うものの、別段誰かがソレを見ていた訳では無かったので
高校に入学して友達が遊びに来るまでは、
気のせいだと思う事にしていたんです。
高校に入り、中学の頃の友達とも疎遠になり、
一年が過ぎようとして居た頃、高校の友達が
私の家に遊びに来ると言うので、私は最初断りました
高校の友達は皆、「見える」人だったからです。
どうしても来ると言うので、私は友達に、
「もし何か見えたら、教えてな。」と言って
学校帰りに家に友達を連れて帰りました。
アパートに着くなり、2人が青ざめて建物に入るのをためらい
私を見るので「平気やって」と言い尚もためらう友達に
私は無言で頷き、先に階段を昇り、突き当たりの部屋まで進み
「どうぞ。」と言って、一人の子、Uにドアを開けさせたんです。
その瞬間Mが小さく悲鳴を上げ、ドアを開けたUと
その後ろに居たMとTが、こっちを振り返り、全く同時に私に
「何かって、コレの事やんな?」と聞くので、
私は頷き、何が見えるのか聞きました。
すると、皆声を揃えて・・・・
「そこのシンクのパイプの所で首吊ってる・・・・」
私が見ていた物と全く同じ様子を、
シンクの右隅上部を見ながら私に説明するんです
最初は部屋に入るのを嫌がってたんですが
そこは友達も色々見慣れてるってことで、
嫌は嫌なんだけど気にしないようにして
部屋で遊んでたんですよ、そしたらがMが急に
「この部屋で誰か自殺したとかやんなアレって絶対・・・」
そう言い出したので、皆で気になり始め、
怖くなったのか、皆話しも辞め、帰って行きました。
私はそのMの言葉が気になり、部屋の事を調べたのです。
そして判ったのが、その部屋で5年前に首を吊って
自殺した人が居た事、その首を吊って自殺したのが
当時の配達員の一人だった事、それが配達員の間で今も
噂になっているから下宿であまり入らないという事、
そして、その後5年間、誰もその部屋に
入居していなかった事などが判りました。
私達家族は、その部屋と、階段正面の部屋を
その自殺した人の次の入居者として5年間借りていたのです。
略図を見ていただけば判ると思いますが、
共同のトイレ、ここにもよく人のすすり泣く様な声が聞こえると
言う人が数人居ました。私は幸いにもそれを聞いた事は
無いのですが、階段正面の部屋を出て左手の突き当たり、
そこがいつも電気が点いて明るかったにも関わらず
いつも真っ暗に見えて、そこに長い髪の女の人が無機質な顔で
立って居たのを覚えています。
私が最初に母に連れられてきたときに感じたイヤな気配の原因でした。
今はもう違う所に住んでいますが、
今もまだその部屋にはきっと、
昔のまま、あの首を吊った姿の男性の姿がある事でしょう
そして、今もまだきっと、トイレではすすり泣く声が聞こえ、
あの廊下の奥では今も無機質に立っている人が居る事でしょう・・・