優になるには通常声優専門の学科のある学校かナレーター学校を卒業し声優事務所に属するのが元来の声優のなり方である。
 だが最近そう言う道を経ない声優が出てきているオーディションで入賞しデビューするパターンだ。
例えば「けいおん!!」平沢唯役等の
豊崎愛生や「ひだまりスケッチ×☆☆☆」ゆの役等の阿澄佳奈である。
どちらも大人気作で主役を務める売れっ子声優だがこの二人には共通点がある。それは声優になる前にローカルタレントとして活動していたと言う事だ。
 偶然だろうか?いや関係が無いとは言い切れないだろう。やはりローカルのタレントとはいえ芸能活動の経験があるのである。彼女達は舞台慣れ、トーク慣れをしているのである。
どちらのラジオ等でのトーク、イベント等での進行を見ているととてもデビューして数年の声優のものとは思えないのだ。
演技の方に関しても声優学校を出てきていない割にはそれなりにこなしてさらに場数を踏むにつれ上達してきている様に思う。
 ではなぜ今そう言う人材が求められているのだろうか?私が思うに現場が即戦力を求めているのではないだろうか?
声優業界は混沌の時期を迎えている大手声優事務所青二、アーツの二強は昔程の勢いはなく他の声優事務所や新興の声優事務所が自分のところの声優を売り込もうと必死だ。
言い方は少し乱暴だが声優学校を出てきたよちよち歩きの新人を一から育てて現場に出せるのを待つよりは所謂「中途採用」を出した方が早いのである。
 もちろん業界が待ったなしと言うのは分かるのだが私的にはもう少し声優界の将来を見据えて腰を据えてしっかりと新人の育成を強化して欲しいものである。

CDが最近売れていないと聞く。中でもJ-POPが壊滅的に売れていないのだ。80年代、90年代は有名アーティストが毎週ミリオンヒットでランキングチャートを賑わすなんて事も決して珍しくはなかった。
 しかし近年はどうだろう?鉄壁のジャニーズや昔からいるアーティスト等を除けば累計でも5万枚出れば御の字と言うアーティストがほとんどだ。
 そんな中で最近アニメのOP、EDいわゆるアニソンがチャートを席巻している。しかもゴールデンタイムに流れているアニメではない深夜アニメのさらに歌のプロとはお世辞にも言えないキャストが歌っている物だ。
 昔は声優が歌っているCDと言えば影の存在でエヴァンゲリオンの綾波レイ役で有名な林原めぐみが健闘してたまにトップ10に顔を出す程度だった。それが今や曲が出ればたちまちトップ10入りして歌のプロであるアーティストを押しのけて1位を獲得してしまうのである。
 これはどう言う事だろう?売れていると言っても累計で10万枚程度多少増えたとはいえ昔も売れるものはこの程度出ていたはずである。しかしトップ10入りする事はまず無かった。原因はもちろん先述したJ-POPが売れていないのが原因だ。今まで売れていたJ-POPの敷居が低くなった為に昔と販売数があまり変わらないアニソンが上位に食い込みやすくなったのである。
 ではナゼアニソンは販売数が落ち込まないのだろうか?もちろんアニメグッズの一つとして、コレクターズアイテムとして購入するからと言うのも一因と言えるだろう。しかし私が思うにちゃんと「客の立場に立って商売をしてきたから」ではないだろうか。
 元々この業界は小規模である1万枚も売れれば大ヒットと言う業界であるしかもほとんど特定の層しか購入しないのだ。つまりその層に見放されたら終わりなのである。その為業界は客の嗜好に合わせ時代に合わせ変化してきた。その結果顧客は入れ替わりはすれど付いてきているのである。
 逆にJ-POPは明らかに黙認のパクリと言ったら言葉は悪いが同じような曲ばかりである。これではCDを買おうとは思わずに適当にランクされている曲をダウンロードして何となく聴くだけになってしまうだろう。
 J-POP業界も一度「小さな巨人」を見習って客の目線で商売をしてみてはどうだろうか