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小学校何年生の時だったかなぁ…


何の授業の時間だったかも覚えていないけど


先生がみんなに聞いたんだ。


「将来、自分のこどもが自分より賢くなって欲しいひと、手を挙げて!」


みんな手を挙げて、手を挙げないのは私ひとりだった。


先生は驚いて、私に「君は自分のこどもが自分より賢くならないほうがいいの?」と聞いた。


私がうなづくと、先生はみんなに言ったんだ


「この人の家に生まれた子は親より賢くならないから、子孫はどんどん馬鹿になっていくよ」


みんなはゲラゲラ笑った。


私もニヤニヤしてるしかなかった…べつに傷ついたわけでもなかったし。


ただ、理由を聞いてくれてもいいのにな、とは思ってた。


こんなおとなにはなるまいと、ちょっと先生を軽蔑した。




そのときどうして私が手を挙げなかったかというと


私はこう思ったから。


「こどもが自分より賢くなったら、こどもが困った時や迷った時に助けてあげられないから」




…今思えば、自分本位な考え方だったかな…とも思う。


こどもの幸せを考えれば、賢くなってくれるほうがいいに決まってる。


実は親だって完全無欠に賢いわけでも正しいわけでもないんだしね。


ところが小学生だった私は、なんの疑いも持たずに信じてたんだな


親というものは何でも知っていて、いつでもこどもに正しい答えを示す立場だと…。


でもやっぱりいつかは、子は親を超えなければいけない。


そうでなきゃ、進歩がない。


先生は正しかったんだね。