3XXX年
昔あった天変地異の影響で大きく分けて六つあった大陸は全部で四つになった。
気候も最近では安定し、一部の地域では日本のように四季がある。
そして、生き残った人間達はその四つの大陸に渡って今まで暮らしてきた。
だが、2900年代に天変地異を引き起こした元凶の地球外人が地球に侵略して来る。
その名は『巳斗人(みとじん)』。
それがきっかけに地球人と巳斗人は戦争を始める。
……結果は奮闘したが地球人の完敗。
だから今では巳斗人が地球を支配しているのだ。
まぁ、それに反発して未だに戦争している所もあるが物語にはあまり関係ない。
この話は2000年代で言うユーラシア大陸に統合された日本を舞台にした物語。
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『あら……あの子を見て。
とてもやせ細ってる。 ……でも赤髪だわ』
そう言って女はさっさと逃げるように立ち去った。
『この子の親はどこにいるんだ?
……あっ、赤髪! しかも赤眼じゃないか!』
そう言って男は子供を汚いものを見るように蔑む。
『お母さぁん! あの子――』
『行ってはいけません! 近づいたら殺されてしまうわ!』
そう言って親は子の手を引っ張り来た道を戻る。
子供はいつも蔑まれる。
それは子供が赤髪赤眼の“鬼の子”であるから。
鬼の子には巳斗人の血が混ざっているから。
そして鬼の子は気が狂っていて、殺人快楽者だったり純血の地球人を喰らうと言われているからだ。
