さて。
渡越前の私がベトナムに関して知っていたことといえば、このミュージカル ぐらいでした。
( 「青いパパイヤの香り」 とか 「シクロ」 との映画も、見たことがなかった・・・今思えば、それで良く行こうと決意したなぁ~とも思いますが^^;)
で、ベトナムで9ヶ月生活してみて、思ったこと。
「”ミス・サイゴン”って・・・西欧人が抱いている幻想だなぁ・・・^^;」 (す、すみません)
まず、ヒロインの性格がまったくベトナム女性的ではないですし。
どう平均値を取ったとしても、ベトナム人の女性が「子供の幸福のために、自分は黙って身を引く」なんていう選択をするとは思えないんですよねぇ・・・。
絶対、自分への慰謝料で大騒ぎするだろうと思うし・・・間違えても、このヒロインのように●●(ネタバレになるので、一応伏字)なんかしないでしょう。
まぁ、元ネタがオペラ「蝶々夫人」だそうなので、そもそものヒロインの性格設定ははるか昔の日本の女性を想定しているらしく・・・それであればあり得る話かなぁ、とは思いますが。
小悪党なんだけどいまいち憎めない男:エンジニアも、ベトナム人らしい性格かと問われると、ちょっと「」な感じ。
小悪党は小悪党でも、もーちょっと、せ●こ●しい印象があります・・・ベトナム人って。
まぁ、初演の時にアジア系俳優が演じてなかったせいか、フランス系の私生児という設定だそうですけどね。
強いて言えば、ヒロインの婚約者がベトナム人っぽいのかな~ベトコンに入り高地位になっても、執拗にヒロインを追い続けるとか・・・ほとんどストーカー
ただ、個人的にはあんまり現在のベトナムの男の子って、女性に対して執拗ではない印象がありますね~(振られた女性や片思いの女性をあきらめられなくて、一人でウジウジしてる印象はある・・・^^;)。
まぁ、これはやっぱり西欧人が作ったお話ですし、特にアメリカの人にとっては「ベトナム戦争」という物自体が、どこか大きなトラウマになっているのだろうなぁ・・・と感じることは多く、そこから生まれてきた作品のひとつだろうと思います。
しかし・・・この作品では、ベトナムのこともベトナム人のこともわからないでしょうねぇ・・・。
ぶっちゃけこれ、ベトナム人が見たら激怒するんじゃ~なかろうかと思いますし・・・。
まぁ、日本を代表するデザイナーのハナエ・モリさんは、若い頃海外で見たオペラ「蝶々夫人」で、中国服を着て主人に忠実にかしずく蝶々さんに怒りを覚えたことがきっかけで、彼女のデザインを代表する蝶のモチーフを生み出したのだそうです。
同じように、このミュージカルで奮起するベトナム人が出るといいなぁ・・・と思います。
本田美奈子さんと市村正親さんの、「ミス・サイゴン」帝劇初演を観たことが懐かしい。
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