昨日のガンダーセン氏の記事に続き、本日もフクイチの汚染水による海洋被害について、続報をお伝えする。本日もかなり、ショッキングな内容なので、お覚悟を。まずは以下のシミュレーション画像を見ていただきたい。ドイツのキールにある海洋研究所(GEOMAR)が2012年7月6日に福島第一原発からの放射性物質が海洋に拡散していく様子を予測した画像だ。発生から1年ごとに拡散していく様子を示していて、10年後の太平洋の状況がわかる。事故から4ヵ月後、2011年7月時点事故から1年後、2012年3月時点事故から2年後、2013年3月時点事故から3年後、2014年3月時点事故から4年後、2015年3月時点~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~事故から10年後、2021年3月時点これらの画像を見ていただければ、説明はもう、必要ないとは思われるが、少しだけすれば・・・。フクイチの事故で、漏れでた放射性物質は、時間とともに、太平洋全体に拡散していってる様子が理解できる。事故後、1年後の2012年3月時点では、全体の3分1ほどだった赤い部分が、2年後には、5分の4ほどにもなり、10年後にはほぼ、太平洋全体に広がっていることがわかる。(但し、キール海洋研究所はこのシュミレーションをかなり楽観的な予想に基づき考えている)こうした状況の中、日本政府は、まだ、東電の責任がどうやらこうやらいいながらも、重い腰を上げて、やっと国としても取り組んでくんでいく方針を示したばかりだが、こんなことはとっくの昔にわかっていたことだ。このシミュレーション自体、事故後翌年の2012年に発表されてもいるものだし、これまでも世界各国から非難の声が上がってきていたはずだ。ここに至っては、日本国内の「のほほん」とした状況とは相反して、世界のメディアでは、ヒステリックなレベルにまで、達し始めている。ついこないだもイギリスのBBCの放送でも、「緊急事態」と表現で、この問題を取り上げていたし、アメリカのCNNでも、日本のニュースとしてはめずらしく、クローアップしていた。世界各国のとらえ方は、このままでは、「太平洋が壊滅する」という認識でとらえている。また、各国の専門家らは、この問題を「別のスケールの惨事」としてとらえ始めている。どういうことか?フクイチは、事故後、メルトダウンした炉心がいまだに、どこにあるかもわからず、水を入れて冷やすという対処しかなされていない。つまり、いまもって、高い濃度の放射性物質が外に漏れ出してるということだ。いつも比較にだされるチェルノブイリ事故では、30万人もの作業員を動員して7ヶ月かけて、石棺を造り上げ、放射能漏れを防いだ。それに比べ、放射能被害が今も、そしてこれからも続くことを考えれば、チェルノブイリを越える、「別のスケール」になるからだ。このまま、予算がないなどの理由で、手をこまねいていては、日本は国家が破滅する。昨日も書いたが、50兆円にも上る費用が予想される上、排他的経済水域(EEZ)を手放さなければならなくなるのだ。200海里の権利を主張できるこの条約は、国が適切に管理できた上でこそ、成立するからだ。しかし、経済的な問題よりも、何よりも、人類の存亡に関わる問題だ。太平洋全体が汚染されれば、日本だけではなく、世界各国が汚染される対象となり、放射能の脅威にすべての人類がさらされることになる。日本人よ!ここまできても、まだ、目覚めることができないのか?
Times Change~この国の気配
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